EvoQuest
EvoQuest DX業務システム / 業務効率化 2026.06

SCENARIO ── AUTO REPAIR SHOP CASE

車検が近いお客さんを、
紙の台帳に埋もれさせて取りこぼさないために。

車検の満了日は紙の顧客カードに鉛筆書き、入庫の予約はホワイトボード、前にどこを直したかは手書きの伝票の束——そんな町の小さな整備工場向けに、1台ごとに「次の車検はいつか」「案内は出したか」「前に何をしたか」をつなぐ想定シナリオです。満了の2〜3ヶ月前にちゃんと声をかけられず、いつものお客さんがディーラーや量販店の早期予約に流れていく。あの取りこぼしを止めるところから始める設計にしています。

想定領域
業務システム / 自動車整備業DX
担当範囲
業務整理・画面設計・開発・定着支援
想定対象
整備士 数名・管理台数 数百台規模の町の整備工場
想定期間
設計〜納品 約 3 ヶ月

OVERVIEW

プロジェクト概要

町の整備工場が抱える「車検の満了日は紙の顧客カード、予約はホワイトボード、整備履歴は手書き伝票」という日々の事務を、1台の車を軸に、車検満了・入庫予約・整備カルテ・案内の送付をつなぐ管理画面で一本化する想定シナリオ。一台の車にまつわる情報が、台帳とホワイトボードと社長の記憶に分かれている状態をなくします。

狙いははっきりしていて、「満了が近いお客さんを取りこぼさない」こと。車検は、満了の2〜3ヶ月前に声をかけられるかどうかで入庫がほぼ決まります。紙のカードを満了日順にめくり直す作業は手が回らず、気づけばお客さんはディーラーのハガキに反応して予約済み——これが毎年くり返される。だから設計の中心に、満了が近いのにまだ案内を出していない車を画面の一番上に集める仕組みを置きました。派手なAIの前に、まず「声をかけ忘れ」と「あの車、前に何やったっけ」をなくすところからです。

CHALLENGE

課題

  • 01 車検の満了日が、紙の顧客カードに鉛筆書きで埋もれている。満了が近い車を拾うには、カードの束を一枚ずつめくるしかない。忙しい時期はそこまで手が回らず、声をかけられないまま満了日が過ぎていく。
  • 02 「そろそろ車検ですよ」の案内が、出した車と出していない車でごちゃ混ぜになる。ハガキを出したか、電話したか、誰が対応したかが台帳に残らない。二重に連絡してしまうか、逆にまるごと抜け落ちるか、どちらも起きる。
  • 03 入庫の予約はホワイトボードに手書きで、消したら何も残らない。今日は何台入るのか、ピットが空いているのか、代車は足りるのかが朝にならないと分からない。ダブルブッキングして謝ることもある。
  • 04 「この車、前にどこ直したっけ」が、伝票の束をひっくり返さないと出てこない。前回のオイル交換やタイヤ交換の時期、過去の見積、お客さんとのやりとりが一台分にまとまっていない。だから次の提案も後手に回る。

APPROACH

アプローチ

満了が近いお客さんを逃さないために、設計の真ん中に置くのは 「1台の車を軸に、車検満了・整備カルテ・案内の状況を一本でつなぐ」 ことです。車両ごとに次回の車検満了日を持たせ、満了までの残り日数で自動的に並べ替える。満了60日前を切ったのにまだ案内を出していない車は、ダッシュボードの一番上に赤で集まる。あとはその一覧を見て、ハガキ・電話・SMSのどれで声をかけたかを一件ずつ記録していくだけで、「誰に声をかけて、誰がまだか」が常に画面で分かる状態になります。

カルテ側も同じ画面につなぎます。1台の車を開けば、過去の整備履歴、前回のオイルやタイヤの時期、過去の見積、次に勧めたい整備が時系列で並ぶ。電話口で「お客様の車、前回○月にブレーキパッドを替えてますね」とすぐ言える。入庫予約はホワイトボードを画面のカレンダーに移し、ピットの空きと代車の貸し出しまで一枚で見えるようにします。整備士がパソコン仕事を嫌がるのは承知のうえで、入力は車検証の項目をなぞるだけ、整備記録はよく使う作業を選ぶだけ——手数を減らした、表ベースで密度の高い画面に揃えます。

CONSULTATION

車検が近いお客さんを、紙の台帳に埋もれさせない仕組みに。

「満了が近い車を、カードをめくって探す余裕がない」「案内を出したか出していないか分からない」「前にどこを直したかが伝票の束の中」。
そういう毎日の事務こそ、車検満了・カルテ・案内を1台でつなぐ業務システムで仕組みに置き換えられます。
業務整理・画面設計・開発・定着支援まで、一貫してお手伝いします。

SCREENS

主要画面

想定する主要画面と、設計で大事にしている考え方です。「満了が近いのに、まだ声をかけていない車」を画面の上の方ですぐ拾えることを最優先にした構成で、データはすべて町の整備工場の規模感に合わせた想定例です。

01. 入庫ダッシュボード

今日の入庫予定と、満了が近いのにまだ案内していない車を一画面で把握。声をかけ忘れている車、車検切れが目前の車、今日のピットの埋まり具合を「いま動くべきもの」として上に集める構成。

ダッシュボード
設計のポイント
数字を眺める画面ではなく、「このままだと取りこぼす車」を真っ先に見せる画面にする。
独自パーツ
車検満了ゲージ。満了までの残り日数を横バーで示し、案内が未送付の車だけ赤く目立たせる。
状態の表現
残日数の危険度は色だけでなくラベルでも示し、色の見え方が違う方にも配慮。

02. 車両一覧(満了日順)

管理している全車両を車検満了日の近い順に並べる一覧。残日数・前回入庫・案内状況・担当で絞り込み、満了60日以内なのに案内が未送付の車を赤色で警告する。

一覧テーブル
設計のポイント
「満了が近い順」を初期表示にし、放っておくと逃す車を常に上に集める。
数値表現
残日数は揃った幅の数字で、満了日とセットで表示。マイナスは車検切れとして赤に。
操作
行をクリックすると車両カルテへ。「未案内」「満了間近」はタブで常設し、ワンクリックで絞る。

03. 車両カルテ(整備履歴)

1台の車の中身を、車両・オーナー情報と整備履歴のタイムラインで並べる画面。前回のオイル・タイヤの時期、次回車検、勧めたい整備までを一枚にまとめ、電話口でそのまま話せる2分割構成。

一覧+詳細
設計のポイント
整備履歴・次回車検・おすすめ整備を別画面に散らさず、1台のカルテとして同じ画面に集める。
履歴の見せ方
過去の入庫を時系列で並べ、オイルやタイヤなど周期のある整備は「次はいつ頃」を添える。
次の一手
前回見送りになった整備や、そろそろ交換時期の部品をこの画面から提案候補として残せる。

04. 入庫カレンダー(ピット予約)

ホワイトボードに書いていた入庫予約を週表示のカレンダーに置き換える画面。車検・点検・一般整備を色分けし、ピットの空きと代車の貸し出し状況を一枚で確認できる構成。

カレンダー
設計のポイント
消したら消えるホワイトボードを、後から見返せて重複も防げるカレンダーに置き換える。
重複防止
ピットの作業枠と代車の在庫を画面で持ち、空きが無い時間帯はそもそも入れられないようにする。
当日の段取り
今日の入庫を作業内容つきで朝に一覧でき、誰がどの車を担当するかが朝礼で共有できる。

05. 整備見積・作業指示

整備の見積を作業項目ごとに部品代と工賃で積み上げる入力画面。よく使う整備はテンプレートから呼び出せ、見積をそのまま作業指示書に落とせる。承認後はカルテの履歴に自動でつながる設計。

入力フォーム
設計のポイント
見積・作業指示・整備履歴を二度書きしない。見積を作る作業が、そのまま指示と記録になる。
入力の負担
「12ヶ月点検」「オイル交換」などよく出る整備はセットで呼び出し、定番の見積をワンクリックで下書き。
合計の可視化
部品代・工賃・法定費用を分けて積み上げ、税込の総額をその場で確認しながらお客さんに見せられる。

06. 車検案内・再来管理

満了が近いお客さんへの案内(ハガキ・SMS・電話)の送付状況を一覧で管理する画面。未送付・送付済み・予約獲得を同じ表に並べ、声をかけ忘れと、案内したのに予約が取れていない車を表面化させる。

集計
設計のポイント
「未送付」「送付済み」「予約済み」を一つの表に同列で並べ、声をかけ忘れと取りこぼしを見える化する。
記録の残し方
いつ・どの手段で・誰が連絡したかを一件ずつ残し、二重連絡や対応漏れを防ぐ。
出力
案内ハガキの宛名リスト/SMS送信用のリストをワンクリックで書き出せる。

07. 月次・車検獲得レポート

案内した車のうち、何台が予約につながり、何台が入庫したか(案内→予約→入庫)の歩留まりを集計。月の車検入庫件数、整備売上、作業別の内訳を一覧表示し、月末を待たずに途中でも確認できる前提のレイアウト。

レポート
設計のポイント
案内から入庫までの歩留まりを並べ、「声をかけたのに取れていない」段を見えるようにする。
振り返り
月別の車検入庫件数と整備売上を並べ、繁忙期の山と空いている週が次の段取りの材料になる。
文字
数値は揃った幅、ラベルは可変幅で、印刷時のページ分割も想定通り。

OUTCOME

変わったこと

仕組みが運用に乗ったあと、紙の台帳とホワイトボードに散らばっていた事務が3つの軸で変わる想定です。

01

車検の声かけが
「台帳をめくって探す」から「上に集まってくる」へ。

Before満了が近い車を拾うには紙のカードを一枚ずつめくるしかなく、忙しい時期は声をかけ忘れていた。
After満了が近いのに未案内の車が、ダッシュボードの一番上に自動で集まる。めくって探す作業が要らない。

「探さないと見つからない」を「ほっといても上がってくる」に変え、取りこぼす前に手を打てるようにする。

02

案内の状況が
「出したか分からない」から「一台ごとに記録」へ。

Beforeハガキを出したか電話したかが台帳に残らず、二重連絡か、まるごと抜け落ちるかが起きていた。
Afterいつ・どの手段で・誰が連絡したかを一件ずつ残す。案内したのに予約が取れていない車も表に残る。

声かけのダブりと漏れをなくし、案内したあとの「で、予約は取れたの?」まで追えるようにする。

03

一台の情報が
「伝票の束」から「開けばすぐ出るカルテ」へ。

Before前にどこを直したか、次の車検はいつかが伝票の束と社長の記憶に分かれていた。
After車を開けば整備履歴・次回車検・勧めたい整備が時系列で並び、電話口でそのまま話せる。

「あの車、前に何やったっけ」をなくし、次の提案を後手に回さない引き継げる形にする。

PROCESS

3ヶ月の進め方

オンラインでやりとりしながら、設計 → 開発 → 納品を 3 ヶ月で進めます。各月の終わりに必ず触れる成果物を残し、実際の現場で使った感想を翌月の作業に直接反映していく進め方です。

1
MONTH 01 / 業務整理 + 顧客台帳の棚卸し

「満了が近いお客さんを、今どうやって拾っているか」を画面で合意する月。

車検の案内から入庫までの流れをヒアリングし、今使っている顧客カード・ホワイトボード・手書き伝票のたまり方を整理。車両を軸にした台帳の持ち方と、満了が近い車を上に集める画面の骨組みを固めます。

  • 業務ヒアリング(2〜3回)
  • 既存の顧客カード・整備伝票の棚卸し
  • 車検満了の管理方法と案内の流れを整理
  • 主要3画面(ダッシュボード・車両一覧・カルテ)の下書き
2
MONTH 02 / 画面開発 + 満了の自動集計

車検満了・カルテ・案内を1台でつなぐ画面を作る月。

満了までの残日数で自動的に並び、未案内の車が上に集まる流れの開発と、入庫カレンダー・案内の記録・整備見積の実装を同時並行で進めます。月後半に、実際の顧客台帳を想定したデータを入れた動くサンプルで内部デモ。

  • ダッシュボード・車両一覧・カルテの主要画面の開発
  • 車検満了の残日数集計と未案内アラート
  • 入庫カレンダー・案内記録・整備見積の実装
  • 想定データを入れた動くサンプルで内部デモ
3
MONTH 03 / 検証 + 納品

実際の顧客台帳を画面に乗せて確かめる月。

手元の顧客カードを実際に入れてもらい、満了の並びや案内の記録のズレを調整。車検案内の宛名出力と月次レポートまで仕上げて納品。社長や事務担当が一人でも回せる手順書を添えて引き継ぎます。

  • 実際の車両データでの検証
  • 満了の並び・案内記録の調整
  • 案内出力・レポートの仕上げ
  • 納品 + 運用引き継ぎ(手順書つき)

FAQ

よくある質問

  • Q1 今使っている紙の顧客カードは、全部入力し直さないといけませんか?
    いきなり全部を入れ直す必要はありません。まずは車検満了が近い順に、これから案内する車から登録していけば、その月から声かけの取りこぼしは減らせます。残りは入庫のタイミングで一台ずつ移していけば、日々の作業の中で自然に台帳が埋まっていきます。古い履歴をどこまで取り込むかも、手間と効果を見ながら一緒に決めます。
  • Q2 整備士がパソコン仕事を嫌がるのですが、それでも回りますか?
    そこを設計の中心に置きます。整備記録は「12ヶ月点検」「オイル交換」などよく使う作業を選ぶだけ、車両の登録は車検証の項目をなぞるだけにして、キーボードを打つ場面をできるだけ減らします。入力は事務担当がまとめてやる運用にも合わせられます。大事なのは「同じことを二度書かない」ことなので、誰がどこを入れるかは工場のやり方に合わせて決めます。
  • Q3 AIを使わなくても効果はありますか?
    あります。この想定シナリオは、AIで何かを予測する前に「満了が近いお客さんに声をかけ忘れない」「案内のダブりと漏れをなくす」「前に何を直したかすぐ出す」という、毎日の事務の取りこぼしをなくすことが目的です。車両と整備の履歴がたまってくれば、その後で「そろそろこの部品の交換時期」といった案内の自動化に広げることもできます。
  • Q4 車検証の読み取りや、ハガキ・SMSの送信とつなげられますか?
    多くの場合、可能です。案内対象の宛名リストやSMS送信用のリストを書き出して、今お使いのハガキ印刷やSMS配信のサービスに渡せます。車検証の項目もカメラ読み取りなどで入力を楽にする工夫はできますが、まずは確実に回る形を優先し、つなぎ込みは効果の大きいところから順に足していきます。
  • Q5 導入にはどのくらいの期間・規模が必要ですか?
    想定では設計から納品まで約3ヶ月、整備士 数名・管理台数 数百台規模の町の整備工場を対象にしています。要件が固まっていない段階からご相談いただけ、まずは今の顧客カードと車検案内のやり方の棚卸しから始めます。

車検が近いお客さんを、紙の台帳に埋もれさせない仕組みに。

「満了が近い車を、カードをめくって探す余裕がない」「案内を出したか出していないか分からない」「前にどこを直したかが伝票の束の中」。
そういう毎日の事務こそ、車検満了・カルテ・案内を1台でつなぐ業務システムで仕組みに置き換えられます。
業務整理・画面設計・開発・定着支援まで、一貫してお手伝いします。