EvoQuest
EvoQuest DX業務システム / 業務効率化 2026.06

SCENARIO ── WHOLESALE DX CASE

受注も在庫も請求もExcelに散らばる状態を、
一つの管理画面にまとめる。

取引先からの注文がFAX・メール・電話で届き、受注・在庫・請求がそれぞれ別のExcelで回っている小規模な卸売・販売業向けに、受発注から在庫管理・請求書発行・入金消込までを一つの業務システムにまとめる設計です。AIで派手なことをするのではなく、まず毎日くり返している転記とダブルチェックをなくし、担当者しか分からない事務を引き継げる形に変えるシナリオです。

想定領域
業務システム / 卸売・販売業DX
担当範囲
業務整理・画面設計・開発・定着支援
想定対象
取引先 数十社・商品 数百〜千点の小規模事業者
想定期間
設計〜納品 約 3 ヶ月

OVERVIEW

プロジェクト概要

小規模な卸売・販売業が抱える「受注はFAXとメール、在庫は別Excel、請求はまた別のExcel」という業務を、受発注・在庫・請求をつなぐ管理画面で一本化する想定シナリオ。受注入力・在庫の引き当て・発注点の管理・請求書発行・入金消込・売上集計 を一つの業務システムに統合します。

新しいツールを入れて全部を作り替えるのではなく、「残す部分・連携する部分・作り直す部分」を分けることを最優先。今あるExcelの取り込みと書き出しに対応し、現場が「同じ数字を二度入力しない」状態を目指します。AIで予測する前に、まず手作業の転記とミスの確認をなくすところから始める設計です。

CHALLENGE

課題

  • 01 同じ数字を何度も手で転記している。受注Excelから在庫Excelへ、さらに請求Excelへと書き写すたびに時間がかかり、写し間違いが起きる。
  • 02 在庫が今いくつあるか、リアルタイムで分からない。受注を受けてから「実は欠品していた」と気づくことがあり、取引先への謝りと再調整が発生している。
  • 03 請求と入金の消込が月末にまとめて手作業。誰がいつ振り込んだかの突き合わせに丸一日かかり、未入金の取りこぼしも起きやすい。
  • 04 受注から請求までの一連の事務が 特定の事務担当者の頭の中とExcelの並びにしかない。その人が休むと業務が止まり、引き継ぎも難しい属人化状態が続く。

APPROACH

アプローチ

毎日くり返す事務だからこそ、派手な機能より「同じ数字を二度入力しない」ことを設計の中心に置きます。受注を入力した時点で在庫が自動で引き当てられ、出荷を確定すれば請求の元データができる——受注・在庫・請求が一つの流れでつながる構造にします。今あるExcelはいきなり捨てず、取り込み・書き出しに対応して、慣れた帳票や取引先とのやりとりは残したまま中身だけを仕組みに移します。

システムには「入力を集める」だけでなく、請求・入金消込・売上集計まで自動で積み上げる役割を持たせます。月末にまとめてやっていた突き合わせを日々の入力の延長で済ませ、未入金や欠品リスクは画面の警告で先に気づける形に。日本の事務作業に合う表ベースで密度の高い画面に揃え、現場が「画面の順番どおりに進めるだけ」で受注から請求まで回せる状態を目指します。

CONSULTATION

受注も在庫も請求もExcelに散らばる状態を、一つの仕組みに。

「同じ数字を何度も転記している」「在庫が今いくつか分からない」「入金消込が月末の手作業」。
そういう事務こそ、受発注から請求までをつなぐ業務システムで仕組みに置き換えられます。
業務整理・画面設計・開発・定着支援まで、一貫してお手伝いします。

SCREENS

主要画面

想定する主要画面と、設計で大事にしている考え方です。事務担当者が画面の順番どおりに進めるだけで受注から請求まで回せることを最優先にした構成で、データはすべて卸売・販売業の規模感に合わせた想定例です。

01. ダッシュボード

今日の出荷予定・未処理の受注・欠品しそうな商品・未入金の件数を主要数値で一目で把握。「要対応タスク」一覧から、その画面で対応に進める構成。

ダッシュボード
設計のポイント
「いま見るべきもの」を画面右側のタスク欄にまとめ、左側の数値は状況把握用に役割分担。
採用パターン
主要数値 + 要対応タスク(未処理受注・欠品・未入金)+ 売上推移グラフ の構成。
数値表現
揃った幅の数字で右寄せ、単位は小さく。前月比は増減で色分け。

02. 受注入力

FAX・メール・電話で届いた注文を入力するフォーム。取引先と商品を選ぶと単価・在庫が自動で表示され、入力した時点で在庫が引き当てられる。欠品しそうな数量は確定前に警告する設計。

入力フォーム
設計のポイント
取引先・商品を選ぶと過去の単価や掛け率を自動補完し、入力の手数を減らす。
在庫連動
受注を入れた時点で在庫を引き当て、足りない数量は確定前に画面で警告。
入力の負担
よく出る商品はテンプレートから呼び出し、定番注文をワンタップで再現。

03. 商品・在庫一覧

取り扱い商品(数百〜千点規模)を扱う一覧画面。原価・売価・在庫数・発注点で絞り込み、在庫が発注点を下回った商品を赤色で警告。編集まで一つの画面で完結する設計。

一覧テーブル
設計のポイント
行クリック・小操作・一括操作の階層を視覚的に分離。
発注点管理
在庫が発注点を下回ると赤色で警告し、発注が必要な商品を一覧の上に集約。
状態の表現
色だけでなくマーク付きラベルで、色の見え方が違う方にも配慮。

04. 取引先一覧

取引先情報を一括管理。取引先をクリックすると右側に詳細パネルが開く2分割構成。掛け率・締め日・支払いサイト・与信の目安・取引履歴を表で可視化。

一覧+詳細
設計のポイント
一覧→詳細を画面切替ではなく同時表示にして、頭を切り替えるコストを排除。
独自パーツ
掛け率 × 締め日 × 支払いサイト × 取引履歴 の多軸表で取引条件を一目で把握。
操作
編集・受注作成は詳細パネル内で完結。一覧からは選択するだけ。

05. 請求・入金消込

締め日ごとに取引先別の請求額を自動集計し、請求書をワンクリックで発行。入金データと突き合わせて消込を行い、未入金・差額を赤色で警告する設計。

集計
設計のポイント
「請求済み」「入金済み」「未入金」「差額あり」を一つの表で同列に並べて把握。
消込の流れ
入金データ(CSV)を取り込み、金額が一致した請求を自動で消し込み、差額だけ人が確認。
出力
請求書PDF(取引先別)/ 売掛一覧CSV をワンクリックで。

06. Excel取り込み・書き出し

今使っているExcelの商品マスタや受注表をそのまま取り込み、慣れた帳票はExcel形式で書き出せる画面。いきなり全部を作り替えず、残す部分と移す部分を分けて移行する想定。

取り込み
設計のポイント
既存のExcelをいきなり捨てず、取り込み・書き出しで「慣れた形」を残したまま中身を移す。
移行の安心感
取り込み時に項目のずれや重複を画面で確認し、誤った上書きを防ぐ。
連携
会計ソフトや取引先指定フォーマットへの書き出しに対応し、二重入力をなくす。

07. 月次レポート

月次の売上 + 粗利 + 取引先別ランキング + 商品別の動き + 売掛残 + 在庫回転を一覧表示。月末の集計待ちだった数字を、月の途中でも確認できる前提のレイアウト。

レポート
設計のポイント
グラフを統一の枠で囲み、印刷時にもページ分割が想定通り。
把握の前倒し
売上・粗利・売掛残を日々の入力から積み上げ、月末を待たずに状況を確認。
文字
数値は揃った幅、ラベルは可変幅で読みやすさを担保。

OUTCOME

変わったこと

仕組みが運用に乗ったあと、Excelに散らばっていた事務が3つの軸で変わる想定です。

01

事務が
「何度も転記する仕事」から「一度入力するだけ」へ。

Before受注Excelから在庫Excelへ、さらに請求Excelへと同じ数字を手で書き写していた。
After受注を一度入力すれば在庫引き当ても請求も自動でつながり、転記と写し間違いがなくなる。

「同じ数字を二度入力しない」状態を、受注・在庫・請求をつなぐ一つの流れで実現する想定。

02

在庫と入金の把握が
「月末の後追い」から「その場で分かる」へ。

Before在庫は受注後に欠品が発覚、入金消込は月末に丸一日かけて手で突き合わせていた。
After在庫は受注時に引き当て・警告、入金は取り込んで自動消込。未入金と欠品に先に気づける。

「終わってから分かる」を「途中で気づける」に変え、取引先への謝りと取りこぼしを減らす。

03

受注から請求までが
「特定の人の頭の中」から「誰でも触れる画面」へ。

Before一連の事務が特定の担当者とExcelの並びにしかなく、休むと業務が止まりかけていた。
After画面の順番どおりに進めれば回る、引き継ぎ可能な形へ。

「この人しか事務を回せない」状態を、画面に手順が埋め込まれた仕組みに置き換える設計に。

PROCESS

3ヶ月の進め方

オンラインでやりとりしながら、設計 → 開発 → 納品を 3 ヶ月で進めます。各月の終わりに必ず触れる成果物を残し、現場で使った感想を翌月の作業に直接反映していく進め方です。

1
MONTH 01 / 業務整理 + Excel棚卸し

「どのExcelを残し、どこをつなぐか」を画面で合意する月。

受注から請求までの業務の流れをヒアリングし、今使っているExcel・FAX・メールのどこを残してどこを仕組みに移すかを整理。情報の組み立てと画面の骨組みを固めます。

  • 業務ヒアリング(2〜3回)
  • 既存Excel・帳票の棚卸し
  • 残す/連携する/作り直す の切り分け
  • 主要3画面(受注・在庫・請求)の下書き
2
MONTH 02 / 画面開発 + 自動集計の実装

受発注・在庫・請求をつなぐ画面を作る月。

受注入力・在庫引き当て・請求消込を一つの流れでつなぐ画面の開発と、自動集計の実装を同時並行で進めます。月後半に、既存Excelを取り込んだ動くサンプルで内部デモを実施。

  • 受注・在庫・請求の主要画面の開発
  • 在庫引き当て・請求消込の自動化
  • Excel取り込み・書き出しの実装
  • 動くサンプルで内部デモ
3
MONTH 03 / 検証 + 納品

日々の事務を画面に落とし込む月。

実データで試した結果を画面の警告・集計に反映。月次レポート・帳票出力・会計ソフト連携まで仕上げて納品。担当者が一人でも回せる手順書まで添えて引き継ぎます。

  • 実データでの検証
  • 警告・自動集計の調整
  • レポート・帳票・連携の仕上げ
  • 納品 + 運用引き継ぎ(手順書つき)

FAQ

よくある質問

  • Q1 今使っているExcelを全部捨てないといけませんか?
    いいえ。いきなり全部を作り替える必要はありません。今のExcelの商品マスタや受注表はそのまま取り込め、慣れた帳票はExcel形式で書き出せる設計にします。残す部分・連携する部分・作り直す部分を分けて、現場の負担が少ない順に移していきます。
  • Q2 AIを使わなくても効果はありますか?
    あります。この想定シナリオは、AIで予測する前に「同じ数字を二度入力しない」「月末の手作業の突き合わせをなくす」といった、毎日の事務の転記とミスを減らすことが目的です。仕組みが回り始めて十分なデータが貯まれば、その後で需要予測などのAI活用に広げることもできます。
  • Q3 会計ソフトや取引先指定のフォーマットと連携できますか?
    多くの場合、可能です。請求データや売掛一覧を会計ソフトが読める形で書き出したり、取引先が指定する帳票フォーマットに合わせて出力したりできます。連携が難しい場合も、CSVでの取り込み・書き出しから始められます。
  • Q4 パソコンの操作が得意な担当者がいなくても使えますか?
    そこを設計の中心に置きます。画面の順番どおりに進めれば受注から請求まで回るように作り、入力はできるだけ選択肢や自動補完に置き換えます。納品時には担当者が一人でも回せる手順書を添え、操作に慣れていない方でも引き継げる形にします。
  • Q5 導入にはどのくらいの期間・規模が必要ですか?
    想定では設計から納品まで約3ヶ月、取引先が数十社・商品が数百〜千点規模の小規模な卸売・販売業を対象にしています。要件が固まっていない段階からご相談いただけ、まずは今のExcelと業務の流れの棚卸しから始めます。

受注も在庫も請求もExcelに散らばる状態を、一つの仕組みに。

「同じ数字を何度も転記している」「在庫が今いくつか分からない」「入金消込が月末の手作業」。
そういう事務こそ、受発注から請求までをつなぐ業務システムで仕組みに置き換えられます。
業務整理・画面設計・開発・定着支援まで、一貫してお手伝いします。