EvoQuest
EvoQuest Food需要予測AI 執筆:水上貴洋(取締役) 2026.08

SCENARIO ── HANDMADE SOBA BATCH CASE

翌日の販売杯数を予測し
打つ鉢数と仕込み開始時刻を決める

昼営業の手打ちそば店向けに、翌日の販売杯数を予測するシステムを作る想定です。店主が前夜に予約と予測を確認し、本鉢・半端鉢の組み合わせと朝の開始時刻を決めます。売り切れや余った麺の記録も含め、約2ヶ月で開発します。

想定領域
麺の仕込み量の予測 / 飲食店の業務改善
担当範囲
作業と記録の確認・予測機能と操作画面の開発・導入時の説明
想定対象
席数26ほどの手打ちそば店(昼営業・出前あり)
想定期間
設計〜納品 約 2 ヶ月

OVERVIEW

どんな仕組みをつくるか

昼営業の手打ちそば店を想定した開発プランです。朝に打てる量と作業時間には限りがあるため、翌日の販売杯数だけでなく、鉢数と仕込み開始時刻を一緒に決められるようにします。

この例では粉1.5kgの本鉢で13杯、粉1.0kgの半端鉢で9杯を用意します。本鉢3つなら39杯、4つなら52杯、3つと半端鉢1つなら48杯です。粉1.5kgに水を45%加えた生地から端の切り落としなどを除き、1杯150gで分ける条件をもとに、店ごとの換算値を設定します。

店主は前夜21時20分までに出前・取り置き・予約と翌日の予測を確認し、鉢数を確定します。1鉢35分という作業時間から朝の開始時刻を計算し、営業中は残りの麺数や売り切れ時刻を記録します。

CHALLENGE

課題

  • 01 粉の重量から販売できる杯数を計算する必要がある。厨房では粉をkgで量り、レジでは杯数を記録するため、店主以外は1鉢で何杯用意できるか判断しにくい状態を想定しています。
  • 02 仕込み量を増やすと開始時刻も早まる。1鉢の作業に35分かかる想定では、追加できる杯数と必要な時間を一緒に確認する必要があります。
  • 03 売り切れや早じまいの記録が残っていない。余った麺だけで仕込み量を見直すと、不足して提供できなかった分を判断に含められません。

APPROACH

課題への対応

前夜21時20分までに、店主が翌日の販売杯数の予測と確定済みの注文を確認し、鉢数を確定する流れを作ります。朝5時の判断では開始時刻の変更が間に合わない場合があるため、前夜に作業予定を決めます。夜に生地を用意するうどんも同じ画面で数量を決められるようにします。

粉1.5kgで13杯の本鉢と粉1.0kgで9杯の半端鉢を組み合わせて仕込み案を出します。本鉢3つで39杯、本鉢4つで52杯に加え、本鉢3つと半端鉢1つなら48杯です。1鉢に使える粉の量は、のし台や麺棒に合わせておよそ0.8kg〜1.6kgの範囲で設定します。

定期の出前・生そばの取り置き・そば会席や法要の折詰は確定済みの注文として登録し、予約のない来店分を別に予測します。予測には幅を持たせ、店主が鉢数を変更した理由も記録します。確定した杯数と予測した杯数は画面で区別します。

営業中は販売状況から麺がなくなる時刻の目安を表示します。「そばは13時40分ごろ終了する見込み」のような情報を確認し、店主が提供終了を判断します。そばの売り切れと営業終了は別々に記録し、うどんを提供して営業を続けるかどうかを選べるようにします。

売り切れ・営業終了の時刻、余った麺、粉代、朝の開始時刻を集計します。終了時刻から14時半までに提供できなかった人数と金額は推計として示し、実測値と区別します。前月より開始時刻を遅くできた日数と分数も確認します。

CONSULTATION

販売杯数と仕込み時間の記録から相談できます

レジの販売記録、1鉢から取れる杯数、朝の作業時間を確認し、必要な画面を整理します。
本鉢・半端鉢の組み合わせや前夜に決めたい内容をお聞かせください。

SCREENS

主要画面

店主が前夜の仕込み計画をノートパソコンで確認し、厨房ではタブレットで作業や残りの麺数を記録する画面例です。11時の開店から逆算した作業予定も表示します。店名・杯数・鉢数・金額は想定例です。

01. 翌日の鉢数と仕込み開始時刻を決める

店主が前夜21時20分までに、翌日の予測と確定済みの注文を確認します。鉢数を変更すると、必要な作業時間と店に入る時刻を計算し直します。

鉢数の決定
使い方のポイント
鉢数を変えると作業予定を再計算し、「店に入る時刻:6時20分」のように表示する。
半端鉢
粉1.0kgの鉢を1つ混ぜられるようにして、本鉢4つの52杯に対し、本鉢3つと半端鉢1つで48杯という選択肢を用意する。
締切
21時20分を過ぎると確定ボタンが灰色になり、翌朝へ持ち越したことが記録に残る。

02. 販売杯数の予測と根拠を確認する

曜日・確定済みの出前や取り置き・天気・気温・近隣の催しが予測にどう影響したかを確認します。札幌の降雪の影響は、その店の販売記録をもとに調整します。

予測の内訳
使い方のポイント
「+6杯:向かいの事業所の定期出前」のように増減の理由を1行ずつ残す。
確定の扱い
出前・取り置き・会席の確定分14杯と予約のない来店分の予測を分けて表示する。
雪の扱い
降雪の影響は一般的な目安をそのまま使わず、その店の販売記録から確認して予測に反映する。

03. 朝の作業予定と進み具合を確認する

厨房の担当者が水回し・こね・のし・切りの開始と終了を記録します。予定と実際の時間を比較し、遅れが25分を超えた場合は最後の鉢の粉を減らす案を表示します。

朝の進み具合
使い方のポイント
作業の予定時間と実際の時間を並べ、担当者が遅れを確認できるようにする。
工程の実測
水回し・こね・のし・切りの4つに分け、開始と終了を1回ずつタップして測る。
遅れた場合の調整
削るのは鉢の数ではなく、最後の鉢の粉の量にする。

04. 残りの麺数と売り切れ時刻の目安を確認する

そばとうどんの残りを別々に表示します。担当者が販売状況から売り切れ時刻の目安を確認し、そばの提供終了と本日の営業終了を記録します。

昼の残り
使い方のポイント
そばとうどんの残数を別々に表示し、そばが売り切れた後に提供できる杯数を確認する。
売り切れ時刻の予測
販売ペースが速い場合は「そばは13時40分ごろ終了する見込み」のように目安を表示し、担当者が確認する。
提供終了と営業終了の記録
「そば終了・うどんはできます」と「本日終了」を分けて記録し、時刻を残す。

05. 売り切れ・廃棄・作業時間を月ごとに確認する

店主が売り切れ後に提供できなかった人数と金額の推計、余った麺と粉代、朝の開始時刻を月ごとに確認します。推計の算出方法も画面から確認できます。

月の集計
使い方のポイント
品切れによる損失の推計と余った麺の粉代を並べ、仕込み量の見直しに使えるようにする。
推計の見せかた
引き返した人数は推計だと分かる表記を付け、算出の考え方を画面から開ける。
開始時刻の変化
前の月より遅く店に入れた日を数え、月あたりの分数として残す。

OUTCOME

この仕組みで改善したいこと

仕込み量と作業時間を一緒に確認し、日々の結果から計画を見直す使い方を想定しています。

01

販売杯数と必要な作業時間をもとに
前夜に仕込み計画を決める

今の作業前の晩は「あしたは混みそうだから多めに」で終わり、朝は決まった時刻に起きて、その日の判断で鉢数を決めていた。
導入後の使い方前夜21時20分に鉢数を確定すると、必要な作業時間から「6時20分に店へ入る」などの開始予定を計算する。

この想定では鉢を1つ増やすと作業開始が35分早まります。店主が数量と開始時刻をあわせて確認できるようにします。

02

半端鉢を組み合わせて数量を調整する

今の作業本鉢だけで計算すると39杯か52杯になり、40杯の見込みに合う仕込み量を選べない。
導入後の使い方粉1.0kgの小さい鉢を組み合わせて48杯にするなど、候補を表示する。のし台の大きさなど店の設備に合う鉢だけを選べる。

半端鉢は工程時間も7分短くなります。この想定では、最後を半端鉢にすると作業時間も短くできます。

03

そばの売り切れと営業終了を分けて記録する

今の作業そばが尽きた時点で「本日終了」を出していたので、うどんの生地がまだ残っていても店を閉めていた。
導入後の使い方そばの提供終了と店全体の営業終了を分けて記録する。うどんを提供できる場合は「そば終了・うどんはできます」の掲示に切り替え、各終了時刻を保存する。

そばが売り切れたあとも、うどんを提供して営業を続けるかどうかは、店の方針に合わせて選べる形にします。

04

不足・余り・作業時間を比較する

今の作業余った麺は把握できても、売り切れ時刻や提供できなかった杯数は記録していなかった。
導入後の使い方提供終了時刻から閉店までに注文を受けられなかった人数を推計し、余った麺の粉代とあわせて確認できる。

提供できなかった人数は推計として扱います。余った量だけでなく、不足した可能性も含めて仕込み量を見直せます。

PROCESS

開発の進め方

そばとうどんの販売杯数を対象に、約2ヶ月での開発・納品を想定しています。月ごとに操作できる画面を確認し、朝の厨房で試して調整します。札幌市内では店舗訪問、道外ではオンラインで対応します。

1
MONTH 01 / 販売杯数と作業時間の確認

1鉢から取れる杯数と打つ時間を測る

レジのそば・うどんの杯数を1年ぶん取り出し、粉の仕入伝票と突き合わせて、この店の1鉢あたりの杯数を出します。あわせて朝の工程に立ち会い、水回しから切りまでを4つに分けて時間を測ります。前夜21時20分に何を見て決めるかは、この2つが出てから店主と決めます。

  • 厨房と受付での打ち合わせ(2〜3回)
  • レジの杯数と粉の仕入伝票の突き合わせ
  • 1鉢あたりの杯数と工程4つの所要時間の実測
  • 鉢数の決定画面と朝の作業予定の下書き
2
MONTH 02 / 予測・記録画面の開発

杯数の予測と売り切れ・営業終了時刻の記録を開発する

曜日と確定済みの予約から翌日の販売杯数を範囲で予測します。雪と気温の影響は販売記録で確認して反映します。そばの提供終了と営業終了の記録、月次集計の画面を作り、2週間は従来の方法と並行して試します。前夜に仕込み量を確定できるか確認して納品します。

  • 杯数の予測の試作と幅の調整
  • 5画面の開発
  • いまの決め方との2週間の並行運用
  • 納品・運用の引き継ぎ

FAQ

よくある質問

  • Q1 打った麺の残りは、本当に翌日へ回せないのですか?
    冷蔵で2日ほどは食べられます。ただ、日が変わると色が黒ずみ、香りも落ちます。打ちたてを売りにしている店で翌日の玉を出す判断はまずしないので、この設計では余った玉を当日限りの扱いにしています。賄いやそばがきへ回した分は別の欄に記録して、捨てた分と混ぜないようにします。持ち帰りの生そばとして早い時間に売る方法もあるので、その入力欄は鉢数の決定の画面に用意します。
  • Q2 そば粉の在庫や発注は、この仕組みに入りますか?
    入れられます。鉢の組み合わせが決まると使う粉のキロ数も決まるので、そこから週の使用量を積み上げて、次の入荷までもつかどうかを出す形です。ただし最初の2ヶ月では作りません。粉は日持ちがしますし、決める頻度も月に数回なので、毎日の判断が回るようになってから足すほうが、現場の負担が軽くて済みます。
  • Q3 夜も営業していて、宴会も受けている店では使えますか?
    使えます。設計は少し変わって、昼と夜で鉢を分けることになります。夜の分を追加で打てる店なら、朝は昼営業で必要な量を決め、夜の量は昼の売れ行きも見て調整できます。宴会の予約が入っている日は確定している杯数がまとまって入るので、予測に頼る杯数はむしろ減ります。夜まで店に居る前提で、作業予定表の目盛りも夕方まで伸ばします。
  • Q4 レジからそばとうどんの杯数が出れば始められますか?
    日ごとの杯数が表計算データで出れば十分です。時間帯まで出れば、営業中の知らせを早く出せるようになります。出前や取り置きの控えが手書きのノートでも構いません。前夜の画面に打ち込む形にすれば、そこから確定分の記録が貯まっていきます。何が出せるか分からない場合は、レジの画面を一緒に見ながら確認するところからお手伝いします。

販売杯数と仕込み時間の記録から相談できます

レジの販売記録、1鉢から取れる杯数、朝の作業時間を確認し、必要な画面を整理します。
本鉢・半端鉢の組み合わせや前夜に決めたい内容をお聞かせください。

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