EvoQuest
EvoQuest Appsスマホ業務アプリ 2026.09

SCENARIO ── AFTER-SCHOOL CLUB CASE

「来ていない」に気づく時刻と、
「誰と帰るか」の確認を、記録に残す。

登録児童68名、3つの小学校から子どもが来る放課後児童クラブを想定します。学校ごとに違う下校時刻、朝と昼に集中する「きょうは来ない」「お迎えに変えます」の電話、年度初めの紙の届で決まっている帰宅方法。これらを1つの在室ボードにまとめ、来所と退室の時刻がそのまま日誌と出席簿になるアプリの開発プランです。

想定領域
スマホ業務アプリ / 在室ボード・保護者連絡・退室の記録・日誌と出席簿
担当範囲
届と下校時刻の整理・画面設計・開発・紙のボードとの並行運用・保護者への案内
想定対象
登録児童60〜80名、支援の単位が2つ、複数の小学校から子どもが来る放課後児童クラブ(自治体からの受託・民間を問わず)
想定期間
設計〜切り替え 約 3 ヶ月。学校数と自治体への報告様式により調整

OVERVIEW

プロジェクト概要

放課後児童クラブの午後は、「来るはずの子が来ているか」の確認から始まります。運営指針は、出欠席をあらかじめ保護者からの連絡で確認しておき、連絡なく欠席したり来所が遅れたりした子どもについては速やかに状況を把握するよう求めています。ところが、3つの小学校から子どもが来るクラブでは、下校時刻が学校・学年・曜日で違ううえ、参観日や短縮日課で月に何度も動きます。何時に来ていなければ電話をかけるべきかの基準が、支援員の頭の中とホワイトボードにしか無い状態になりがちです。

帰りも同じです。お迎えか、一人で帰るか、何時に帰るかは年度初めの届で曜日ごとに決まっていますが、「きょうは祖母が迎えに行きます」「習い事が休みなので17時まで」の変更が電話で入り、電話を受けた人のメモを見た人だけが知っている、という形になります。この開発プランでは、学校別の下校時刻、保護者からの変更連絡、児童ごとの帰宅方法の届を1つの在室ボードに集め、来所と退室の時刻をその場で記録します。閉所後の日誌と月末の出席簿は、同じ記録から作ります。

幼稚園バスの欠席連絡アプリの開発プランがバスの乗車名簿と点呼を扱うのに対し、こちらは施設への来所と帰宅方法の確認を扱います。バスの無いクラブが対象で、子どもは学校から歩いて来て、歩いて帰るか迎えに来てもらう前提です。

CHALLENGE

課題

  • 01 3校の下校時刻を毎朝ホワイトボードに書き写している。学年・曜日で違ううえ、参観日や短縮日課で変わる。学校だよりの変更を見落とすと、「まだ来ていない」に気づくのが遅れる。
  • 02 「きょうは習い事で来ない」「お迎えに変えます」の電話が朝と昼過ぎに集中する。電話番の支援員がメモに書き、ボードに転記する。転記が漏れると、来ない子を待って学校に電話をかけることになる。
  • 03 帰宅方法の届が年度初めの紙ファイルにある。曜日で違う子が多く、迎えに来た人が届に登録された人かどうかは、顔を覚えている支援員の記憶で確認している。一人帰りのはずの子を待たせる、お迎えのはずの子を帰しそうになる、というひやりとした場面が記録に残らない。
  • 04 日誌と出席簿が閉所後の書き写しになっている。出欠と来所・退室の時刻をボードから日誌に写し、月末に出席日数と延長回数を数えて自治体への報告と延長利用料の集計に使う。省令で整備が求められている帳簿が、いちばん疲れた時間に手で作られている。

APPROACH

課題への対応

最初に作るのは在室ボードです。学校別・学年別の下校時刻に、学校からクラブまでの徒歩の目安を足した時刻を「来所予定」として並べ、子どもがタブレットで来所をタッチした時刻と突き合わせます。来所予定を15分過ぎても来ていない子だけが「確認が必要」の欄に上がり、支援員はその子について学校か保護者に電話をかけます。15分という線はクラブごとに決めてよく、雨の日や1年生だけ長くする設定も持ちます。電話をかけた時刻と結果(居残り学習だった、連絡漏れの欠席だった)を記録し、翌月に基準を見直す材料にします。

保護者からの連絡は、スマートフォンのアプリと電話の両方を残します。アプリからの欠席・帰宅方法の変更・帰宅時刻の変更は、送信した時点で在室ボードに反映されます。電話で受けた分は、受けた支援員がその場でボードに入力し、受けた人の名前が残ります。連絡手段は2つですが、名簿は1つです。当日の変更をアプリで受ける締切は14時とし、それ以降は電話に限る想定です。締切を過ぎた変更を受けるかどうかは、支援員が決めます。

退室の記録は、帰宅方法によって画面を分けます。お迎えの子は、迎えに来た人を届に登録された人の中から選び、登録にない人が来たときは保護者に電話で確認してから引き渡します。一人帰りと集団帰りの子は、見送った支援員が時刻を打刻します。どちらの場合も退室の時刻が保護者のアプリに通知されます。閉所後の日誌は、この記録から出席・欠席・来所と退室の時刻・帰宅方法・確認の電話が自動で並び、支援員は特記事項だけを書きます。月末の出席簿と延長利用の集計も同じ記録から作り、自治体の報告様式に合わせて出力します。

作らないものも決めておきます。おやつの発注、利用料の請求、写真の配信、保護者との個別のやりとり(チャット)は対象外です。そこまで欲しいクラブには既製の学童向けサービスのほうが早くて安いので、最初の相談で伝えます。当社が作るのは、複数の学校の下校時刻・自法人の帳票・自治体の報告様式に合わせて、既製の型に収まらない部分です。

CONSULTATION

いまの届・ホワイトボード・日誌の様式から、ご相談いただけます。

3校の下校時刻をボードに書き写している、帰宅方法の変更が電話番のメモに残っている、日誌と出席簿を閉所後に手で作っている。
いまの届と日誌の様式を見ながら、クラブに合う管理方法を一緒に考えます。

SCREENS

主要画面

想定する主要画面です。毎日いちばん開くのは1枚目の在室ボードで、2枚目は帰宅の時間帯、3枚目は連絡が入るたび、4枚目は学校だよりが届いたとき、5枚目は閉所後と月末に開きます。クラブ名・児童名・学校名・下校時刻・人数はすべて登録児童70名前後のクラブに合わせた想定例です。

01. 在室ボード(来所予定・確認が必要な子・在室中・退室済み)

3校の下校時刻に徒歩の目安を足した「来所予定」の順に、まだ来ていない子が並ぶ。来所予定を15分過ぎた子は上の「確認が必要」に移り、学校か保護者へ電話をかける対象になる。来所をタッチした子は在室中に移り、帰宅方法と帰宅予定時刻の順に並び直す。きょうの欠席連絡、習い事で来ない子、延長の人数が右に出る。

毎日開く画面
設計のポイント
支援員が見るのは「確認が必要」の欄だけでよい状態にする。来所予定は下校時刻と徒歩の目安から自動で出し、支援員は電話をかける判断と結果の記録をする。
15分の線
来所予定から15分(想定例)を過ぎたら上の欄に移す。線はクラブごとに決め、雨の日や1年生の4月は長くできる。電話をかけた時刻と結果を残し、翌月に線を見直す。
来所のタッチ
玄関のタブレットで子どもが自分の名前をタッチする。押し忘れは支援員が在室ボードから直し、直した人の名前が残る。

02. 退室の記録(お迎えの人の照合と、一人帰りの見送り)

帰宅予定時刻の近い子から並ぶ。お迎えの子は、届に登録された迎えの人の中から来た人を選んで記録する。登録にない人が来たときは引き渡さず、保護者へ電話で確認する手順が画面に出る。一人帰り・集団帰りの子は、見送った支援員が打刻する。記録した時刻は保護者のアプリに通知される。

帰宅の時間帯
登録にない人が来たとき
「祖母」が届に無ければ、ボタンが「保護者に電話で確認」に変わる。確認が取れた記録(誰が・何時に・誰と話したか)を残してから引き渡す。
きょうだけの変更
保護者アプリで「きょうは父が迎え」と送られていれば、この画面の迎えの人にきょうだけ父が加わる。届の内容は変えない。
集団帰り
同じ方面の子を1つの組にして、見送りの打刻を1回で済ませる。組に入っていない子を一緒に帰さないよう、組の名簿と在室中の名簿を照合する。

03. 保護者からの連絡(欠席・帰宅方法と帰宅時刻の変更・迎えの人の変更)

アプリと電話で受けた当日と翌日以降の連絡が、受けた時刻の順に並ぶ。アプリからの連絡は送信と同時に在室ボードへ反映され、電話で受けた分は支援員がその場で入力する。迎えの人が届の登録にない変更は「確認中」で止まり、保護者へ折り返してから反映する。右は保護者のスマートフォンの送信画面。

連絡が入るたび
締切
当日の変更をアプリで受けるのは14時まで(想定例)。それ以降は電話に限る。締切後に受けるかどうかは、支援員が決める。
電話も同じ名簿に
電話で受けた連絡は、受けた支援員が同じ画面に入力する。受けた人の名前と時刻が残るので、「誰が聞いたか」を探さなくてよい。
翌日以降の連絡
「来週の火曜は塾で来ません」のような先の連絡も同じ画面で受け、その日の在室ボードに前もって反映しておく。

04. 学校別の下校時刻(学年・曜日の時刻表と、行事による変更)

3校それぞれの学年別・曜日別の下校時刻と、学校からクラブまでの徒歩の目安を持つ。参観日・短縮日課・運動会の振替休日は日付を指定して上書きし、その日の来所予定が変わる。学校だよりの号と入力した人の名前を残す。

学校だよりが届いたとき
徒歩の目安
学校ごとに1つ持つ。1年生の4月は長めにする設定もできる。目安を変えると、その学校の来所予定がすべて動く。
行事の入力
学校だよりが届いた日に、支援員が変更の行を足す。月の予定を先に入れておけば、当日の朝に書き写す作業が無くなる。
学校との連携
運営指針は学校との日常的な情報共有と、個人情報の取り決めを求めている。下校時刻の共有の仕方はクラブと学校の取り決めに従い、アプリはその結果を入力する場所にする。

05. 日誌・出席簿(きょうの記録の自動作成と、月末の集計)

上はきょうの日誌。出席・欠席(連絡あり・なし)・習い事・延長の人数と、確認の電話をかけた子とその結果が、在室ボードと退室の記録から自動で並ぶ。支援員が書くのは特記事項だけ。下は月末の出席簿で、児童ごとの出席日数・延長回数・欠席の内訳を集計し、自治体の報告様式に合わせて出力する。

閉所後と月末
帳簿としての位置づけ
省令は利用者の処遇の状況を明らかにする帳簿の整備を求め、運営指針は出欠席を含む日誌を運営業務に挙げている。この画面は、その記録を書き写しではなく当日の打刻から作る。
確認の電話の記録
かけた時刻・相手・結果(居残り学習、連絡漏れの欠席、途中で寄り道)を残す。月末に件数と内訳を見て、15分の線と徒歩の目安を見直す。
出力
自治体の報告様式・延長利用料の集計・法人内の月報に合わせて、同じ記録から3つの表を出す。様式は最初の打ち合わせで確認して作る。

OUTCOME

導入による変化

この開発プランで目指す改善です。効果は「電話が減った」という印象ではなく、次の3つを数えて確かめます。導入前の1ヶ月は、いまのボードとメモから同じ項目を手で数えておき、切り替え後と比べます。

01

「来ていない」に気づくまでの時間を、下校予定から数えられる

Before来ていない子に気づくのは、おやつの時間に人数を数えたときか、ほかの子が「きょう休みって言ってた」と教えてくれたとき。学校に電話をかけた時刻はどこにも残らない。
After来所予定を15分過ぎた子が欄に上がり、電話をかけた時刻と結果が残る。下校予定から把握までの時間を、月ごとに件数と一緒に見られる。

数えるのは、下校予定時刻から支援員が状況を把握した時刻までの時間と、確認の電話の件数・結果の内訳です。切り替え前の1ヶ月は、気づいた時刻をボードに手で書いておきます。

02

帰宅方法の食い違いを、その場で止めて記録に残す

Before迎えに来た人が届の登録者かどうかは、顔を覚えている支援員の記憶で確認する。届と違う帰し方をしそうになった場面は、口頭で共有されて終わる。
After引き渡しの前に、届の登録者と当日の変更を画面で照合する。登録にない人が来たときは保護者への確認が済むまで記録できず、ひやりとした場面が件数として残る。

数えるのは、登録にない人が迎えに来た件数、保護者に確認してから引き渡した件数、届と違う帰し方をしそうになった件数です。ゼロを目指す数字なので、件数が出ること自体を悪く扱わない運用にします。

03

日誌と出席簿を、閉所後の書き写しから当日の打刻に変える

Before閉所後にボードとメモから日誌を書き、月末に出席日数と延長回数を数えて報告と集計を作る。数え間違いがあると保護者への請求に響く。
After日誌の出欠と時刻は打刻から自動で並び、支援員は特記事項だけを書く。月末の出席簿と延長の集計は同じ記録から出て、自治体の様式に合わせて出力する。

数えるのは、日誌を書き終えるまでの閉所後の時間と、月末の集計にかかった時間です。集計の訂正が発生した件数も残します。

PROCESS

3ヶ月の進め方

いまの届・ホワイトボード・日誌の様式を確認し、在室ボードから段階的に切り替えます。以下は約3ヶ月で切り替える場合の例です。学校の数と自治体の報告様式により期間を調整します。

1
MONTH 01 / 届と下校時刻の整理

紙の届と学校だよりから、画面に載せる項目を決める

年度初めの帰宅方法の届、緊急連絡先、3校の学校だより、いまの日誌と出席簿、自治体への報告様式を見せていただき、画面に載せる項目と載せない項目を決めます。徒歩の目安と「確認が必要」に上げる分数をクラブで決め、電話で受けた連絡を誰がどう入力するかの手順も、この段階で支援員と一緒に決めます。

  • 帰宅方法の届・緊急連絡先の項目整理
  • 3校の下校時刻表と行事変更の入力方法の決定
  • 来所予定の徒歩の目安と確認の分数の決定
  • 日誌・出席簿・自治体報告様式の確認
2
MONTH 02 / 在室ボードと連絡の開発・並行運用

紙のボードと並べて使い、来所予定のずれを直す

在室ボード、玄関のタブレットの来所タッチ、保護者からの連絡画面を作り、いまのホワイトボードと並行して2週間使います。来所予定と実際の来所時刻のずれを学校ごとに見て、徒歩の目安と確認の分数を直します。保護者アプリはこの期間は支援員だけで試し、電話で受けた連絡の入力が現場で回るかを確かめます。

  • 在室ボード・来所タッチ・連絡画面の開発
  • ホワイトボードとの並行運用(2週間)
  • 学校別の徒歩の目安と確認の分数の調整
  • 電話で受けた連絡の入力手順の確認
3
MONTH 03 / 退室の記録・日誌・保護者への案内

退室の記録と日誌をつなぎ、保護者アプリを案内する

退室の記録(お迎えの照合・見送りの打刻)と日誌・出席簿の画面を作り、月末の集計を前月の紙の出席簿と突き合わせて確かめます。保護者には説明会か文書でアプリの使い方と締切を案内し、スマートフォンを使わない家庭には電話のままでよいことを伝えます。切り替え後の最初の月末に、確認の電話の件数と日誌の時間を一緒に見ます。

  • 退室の記録・日誌・出席簿の開発
  • 前月の紙の出席簿との突き合わせ
  • 保護者への案内(使い方・締切・電話も可)
  • 切り替え後の月末の振り返り

FAQ

よくある質問

  • Q1 学童向けの既製サービスがいくつもあります。それと何が違いますか?
    入退室の記録と保護者への通知だけなら、既製のサービスのほうが早く安く始められます。当社が個別に作る意味があるのは、複数の学校の下校時刻から来所予定を出したい、自法人の日誌や自治体の報告様式に合わせて出したい、お迎えの人の照合を引き渡しの手順に組み込みたい、といった既製の型に収まらない部分があるときです。最初の相談で既製のサービスで足りると判断したら、そう伝えます。
  • Q2 スマートフォンを使わない保護者がいます。
    電話のままで構いません。電話で受けた連絡を支援員が同じ画面に入力するので、アプリを使う家庭と使わない家庭の子が同じ在室ボードに並びます。通知が届かない家庭には、退室の記録を月末の出席簿で確認してもらう形にします。
  • Q3 子どもが来所のタッチを忘れたら、どうなりますか?
    来所予定を過ぎると「確認が必要」の欄に上がるので、支援員が室内で顔を確認して在室に直します。直した人の名前と時刻が残ります。1年生の最初の月は押し忘れが多い前提で、支援員がまとめて直せる画面にします。
  • Q4 費用はどのくらいかかりますか?
    画面の範囲を決めてから個別に見積もります。金額を左右するのは、学校の数、保護者アプリを最初から作るか電話だけで始めるか、自治体の報告様式の数、既存の届や名簿の取り込みの有無です。運用開始後の保守費は分けて説明します。

いまの届・ホワイトボード・日誌の様式から、ご相談いただけます。

3校の下校時刻をボードに書き写している、帰宅方法の変更が電話番のメモに残っている、日誌と出席簿を閉所後に手で作っている。
いまの届と日誌の様式を見ながら、クラブに合う管理方法を一緒に考えます。