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アプリにログインは必要?

ログインが必要なのは、その人だけの記録を次に開いたときも出したいときです。お店の案内や地図だけなら、なくても作れます。必要なら登録の方法を選び、App Storeに出すならアカウントを消す手順もアプリの中に用意します。

この記事でわかること

  • ログインは、予約の履歴やポイント、スタッフの日報のように「その人の情報」を扱うときに必要になります。誰が見ても同じ内容なら、ログインなしで作れます。
  • Appleの審査ガイドラインは、アカウントがないと成り立たない機能がないアプリには、ログインなしで使えるようにすることを求めています。
  • App Storeに出すアプリでGoogleなどのアカウントでのログインを入れるなら、条件を満たす別のログイン方法も並べて用意する必要があります。自社の会員の仕組みだけで登録する場合などは例外です。
  • アカウントを作れるアプリは、アカウントの削除もアプリの中から始められるようにする決まりがあります。一時停止だけでは足りません。

ログインが要るのは、その人だけの情報を扱うとき

「アプリならログインがあるもの」と考えがちですが、必要かどうかは扱う情報で決まります。予約の履歴、たまったポイント、スタッフが書いた日報のように、開いた人ごとに違う内容を出すならログインが要ります。お店の案内やメニュー、イベント会場の地図のように誰が見ても同じなら、なくても作れます。

Appleの審査ガイドラインには、アカウントにもとづく重要な機能がないアプリは、ログインなしで使えるようにするという決まりがあります。また、アプリの中心となる機能に直接関係する場合や法律で必要な場合を除き、使うために個人情報の入力を求めてはいけないとしています。

ログインが必要なアプリでも、求めるタイミングは選べます。Appleのデザインの指針は、何もできないうちにログインを求められると利用者がアプリをやめてしまうことが多いとして、買い物のアプリなら商品は自由に見てもらい、購入するときに初めてログインを求める例を挙げています。

ログインがなくても作れる例

お店の営業日とメニューの案内、イベント当日の会場地図、観光地の紹介。お知らせをまとめて見せるだけなら、Webページで足りることもあります。

ログインが要る例

会員証とポイント、予約の確認と変更、スタッフごとの作業記録、教室の生徒ごとの出欠や連絡。見せる相手を間違えると困る情報があるかが分かれ目です。

登録とログインの方法を選ぶ

ログインの方法はいくつかあり、組み合わせることもできます。使う人がふだん何を持っているかと、あとで連絡を取る必要があるかから選びます。

Appleのデザインの指針は、Appleでサインインを使わない場合はパスキーを使うことを勧めています。パスキーは、パスワードを作ったり入力したりせずに、端末の顔認証や指紋などでログインできる仕組みです。パスワードを使い続けるなら、2段階の確認で安全性を補うよう書かれています。

メールアドレスとパスワード

いちばん見慣れた方法です。パスワードを忘れた人のための再設定の手順も一緒に作ります。

Googleなどのアカウント

利用者が持っているアカウントでそのまま登録できます。App Storeに出すアプリでこの方法を使うときは、次の章の決まりがあります。

Appleでサインイン

iPhoneの持ち主が持っているAppleのアカウントで登録できます。名前とメールアドレスを求めた場合、利用者は本当のアドレスの代わりに、自分あてに転送されるランダムなアドレスを渡すこともできます。Appleの資料では、Android端末やWebでも提供できるとしています。

パスキー

パスワードを覚えなくてよい方法です。Appleの資料では、利用者は登録とログインのときにユーザー名を入れるだけで済むとしています。

会社や学校のアカウント

スタッフや生徒だけが使うアプリなら、すでに持っている職場や学校のアカウントでログインしてもらう方法もあります。

Googleなどでログインするなら、もう1つの方法も並べる

App Storeの審査ガイドラインでは、GoogleやFacebookなどのアカウントで登録・ログインできるようにしたアプリは、次の3つを満たす別のログイン方法も同じように選べるようにする必要があります。集めるデータが名前とメールアドレスだけであること、登録のときにメールアドレスを相手に知らせない選択ができること、本人の同意なく広告のためにアプリ内の行動を集めないことです。

先ほどのAppleでサインインには、メールアドレスを相手に知らせずに登録する仕組みがあります。どの方法でこの条件を満たすかは、作る前に決めておきます。

例えば次のような場合は、別の方法を用意しなくてよいとされています。

自社の会員の仕組みだけを使う

メールアドレスで自社のサービスに登録してもらうなど、外部のアカウントを使わずに登録とログインを行う場合です。

職場や学校のアカウントが前提

教育向けや業務向けのアプリで、すでにある学校や会社のアカウントでのログインが必須の場合です。

特定のサービスの専用アプリ

メールやSNSなど、ほかのサービスに保存された自分のデータを見るために、そのサービスへのログインが必要な場合です。

アカウントを作れるなら、削除もアプリの中から

App Storeの審査ガイドラインでは、アカウントを作れるアプリは、アカウントの削除もアプリの中から始められるようにする必要があります。Appleの解説によると、削除の項目は見つけやすい場所に置き、一般的にはアカウントの設定画面に入れます。アカウントを一時的に止めるだけの選択肢しかないのは不十分とされています。

削除の最後の手続きをWebサイトで行う場合は、その手続きのページへ直接開くリンクをアプリに置きます。また、規制の厳しい業種を除いて、削除のために電話やメール、チャットでの問い合わせを求めるべきではないとしています。

本人の確認や「本当に削除しますか」の確認を入れるのはかまいません。削除を手作業で行っていて時間がかかる場合も、どれくらいかかるかを伝え、終わったら知らせれば認められます。アプリが自動で作るゲスト用のアカウントも削除の対象です。

削除するもの

アカウントと、それに結びついた個人のデータです。利用者が投稿して他の人にも見えている写真や文章も含まれます。

残す必要があるもの

法律で保存が必要な情報があれば、何を残し何を消すのかを利用者に説明します。

定期購入があるとき

アプリ内で自動更新の定期購入を売っている場合、アカウントを削除してもAppleを通じた請求は解約するまで続きます。削除の前に解約をお願いする案内が必要です。

相談の前に考えておくこと

次のことが分かっていると、ログインの方法と、作る画面の範囲を決めやすくなります。決まっていない項目があっても相談はできます。

App Storeに出すアプリでログインがある場合は、審査の担当者が中身を確認できるよう、試用のアカウントを添えて申請します。そのアカウントを誰が用意するかも、公開の準備に入れておきます。Androidでストアに出す場合も、アカウントとデータの扱いについてGoogle Playの方針を公開前に確認します。

誰の、どんな情報を扱うか

お客さんの予約やポイントか、スタッフの記録か。その人だけに見せる情報があるかで、ログインの要否が決まります。

どこからログインを求めるか

開いてすぐか、予約や購入など特定の操作のときか。見るだけの部分はログインなしにできるかを考えます。

利用者がふだん使っているもの

iPhoneが多いか、Androidが多いか、会社のアカウントを持っているか。登録の方法を選ぶ手がかりになります。

やめた人のデータをどうするか

すぐに消すか、決まった期間だけ残すか。法律で残す必要がある記録があるかも確かめます。

自分で確かめてみるなら

ふだん使っている会員制のアプリを開き、設定画面のどこにアカウントの削除があるかを探してみてください。確認の手順がいくつあるか、Webサイトへ移るか、定期購入の案内が出るかを見ると、自分のアプリで用意する画面のイメージがつかめます。

iPhoneの設定アプリでは、Apple Accountの項目から、Appleのアカウントでサインインしているアプリを一覧で確認できます。

この記事を書いた人

立石伊吹代表取締役 / DX・AIアドバイザー

北海道札幌市を拠点に、業務アプリやAIの開発を行っています。北海道内は直接うかがい、道外はオンラインで対応しています。専門用語を使わず、相手の言葉で話すことを大事にしています。

ログインが要るかどうかから、一緒に決めます。

誰がどんな情報を見るアプリか。それが分かれば、ログインの方法と必要な画面、概算の費用と期間をお伝えできます。仕様書や画面の案がなくても大丈夫です。

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