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業務アプリ・DX

アプリは、自分で作れる?

作れます。出欠表や貸し出しの記録のように、使う人が限られた簡単なものなら、ノーコードの道具やAIに文章で頼む方法で形にできます。お客さんの個人情報を預かる、今のシステムとつなぐ、何年も使い続ける段階になると、作る前に確かめることが増えます。

この記事でわかること

  • プログラムを書かずにアプリを作る方法には、画面を組み立てるノーコード、必要な所だけコードを足すローコード、AIに文章で頼んで作る方法があります。
  • 使う人が身内に限られ、止まっても紙やExcelに戻れるものは、自分で作って試すのに向いています。
  • お客さんの名前や連絡先を入れるなら、従業員が少ない事業者でも、誰が見られるかを限定するなどの安全管理が必要です。
  • 今使っている会計や予約のシステムとつなぐ、細かい動きを変えたい、という場合は、道具の機能の範囲で足りるかを先に確かめます。
  • 自分で作った試作は、開発を頼むときにも役に立ちます。動く画面があると、欲しいものが伝わりやすくなります。

プログラムを書かずに作る3つの方法

Google Cloudの解説では、ノーコードを「コードを1行も書かずに、ドラッグ&ドロップの画面や文章での指示でアプリを作る方法」と説明しています。同じ解説は、似た言葉としてローコードと、AIに文章で頼んで作る方法を並べています。違いは、どこまで自分で手を動かすかです。

ノーコード

画面の部品を並べ、「状態が承認済みになったらメールを送る」のような決まりを選んで作ります。スプレッドシートを元に画面を作れる道具もあります。部品と決まりは道具が用意した中から選びます。

ローコード

画面を組み立てる道具を使いながら、難しい部分だけコードを書き足します。Google Cloudの解説では、主な使い手はプロの開発者とされています。プログラムを読み書きできる人が近くにいる場合の選択肢です。

AIに文章で頼んで作る(バイブコーディング)

「予約を受け付けて一覧で見られるアプリを作って」と文章で頼むと、AIがプログラムを書き、画面を見ながら直しを頼めます。中身はAIが書いたプログラムなので、どう動いているかを誰も確かめていない状態になりやすい点に注意が要ります。

自分で作って試すのに向いているもの

当社の考えでは、自分で作るのに向いているのは、使う人が自分や身内に限られ、止まっても紙やExcelに戻れるものです。たとえば次のようなものです(いずれも想定の例です)。

教室の生徒の出欠表、事務所の備品やカギの貸し出し記録、イベントの申込の集計、自分用の作業記録。今は紙やExcelでやっていて、入力や集計を少し楽にしたい、というくらいの規模なら、まず自分で作って使ってみる価値があります。

作ってみると、「この入力欄は要らなかった」「スマホで開くと押しにくい」といった、頭の中だけでは気づかないことが分かります。試した結果、Excelのままで足りると分かることもあります。それも一つの答えです。

本番で使う前に確かめたいこと

試しに使う段階から、お客さんや取引先も使う段階に進むときは、次の点を確認してください。どれも、作る作業そのものより前に決めておくことです。

お客さんの個人情報を入れるか

名前や連絡先を記録するなら、個人情報保護法の安全管理措置が必要です。個人情報保護委員会のガイドラインは、従業員100人以下の中小規模事業者にも同じ義務があるとしたうえで、IDとパスワードで使う人を確かめる、見られる人を限定する、ソフトウェアを最新に保つ、といった方法の例を挙げています。道具の共有設定で誰が見られるかを確認しておきます。

今使っているシステムとつなぐか

Google Cloudの解説では、一般的なWebサービスとつなぐだけならノーコードで足りることがあり、社内の既存システムとつなぐ場合はコードを書く必要が出てくる可能性が高いとしています。会計ソフトや予約システムとデータをやりとりしたいなら、その道具がつなぎ先に対応しているかを先に調べます。

道具の機能で足りるか

同じ解説では、ノーコードで変えられる範囲は「中程度」で、道具の機能によって制約されると比べています。料金の決まり方や使える機能は道具ごとに違い、変わることもあるので、使い始める前にその道具の公式の案内を確認してください。

作った人がいなくなっても続けられるか

作った本人が忙しくなる、辞める、という場面は必ず来ます。どこに何のデータがあるか、どの道具のどのアカウントで作ったかを書き残しておきます。AIに作らせた場合、Google Cloudの解説も、仕事で使うなら生成されたプログラムを人が確かめ、試し、理解したうえで責任を持つ形を挙げています。

自分で作るか、頼むかの分かれ目

迷ったら、「止まったときに誰が困るか」で考えると決めやすくなります。困るのが自分と身内だけなら、自分で作って試す段階です。お客さんの予約や支払いが止まる、取引先への連絡が届かなくなる、という影響が出るなら、作り方と運用を専門の人と一緒に決めたほうが安心です。

全部をどちらかに決める必要もありません。社内で使う記録は自分で作った道具のまま続け、お客さんが触る画面だけ頼む、という分け方もできます。ホームページに付ける機能がどちらに当たるかはホームページとWebアプリは何が違う?でも整理しています。

自分で作った試作は、相談のときの材料になります

自分で作ってみて途中で止まったものも、無駄にはなりません。動く画面があると、言葉で説明するより早く、欲しいものが伝わります。「ここまでは自分で作れた」「ここから先が分からない」が分かっていれば、頼む範囲も絞りやすくなります。

試作を見せるときは、入れてあるお客さんの名前などを消すか、架空のデータに入れ替えてください。仕様書がない段階での伝え方は仕様書がなくてもアプリの相談はできる?にまとめています。

この記事を書いた人

立石伊吹代表取締役 / DX・AIアドバイザー

北海道札幌市を拠点に、業務アプリやAIの開発を行っています。北海道内は直接うかがい、道外はオンラインで対応しています。専門用語を使わず、相手の言葉で話すことを大事にしています。

自分で作った試作からでも、相談できます。

作りかけの画面、使っているスプレッドシート、うまくいかなかった点。手元にあるものを見ながら、そのまま使い続けられる部分と、作り直したほうがよい部分を一緒に確認します。

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