EvoQuest
EvoQuest DX業務システム / 記録の電子化 2026.09

SCENARIO ── MEAL INTAKE RECORDS CASE

食べた量の記録を、
月末の転記を待たずに栄養ケアへ回す。

定員60名・3フロアの特別養護老人ホームを想定します。介護職員が紙のチェック表に書いている毎食の摂取量と水分を下膳のときにタブレットで入れ、管理栄養士が翌朝、摂取量の落ちた入所者を確かめられるようにする開発プランです。

想定領域
業務システム / 介護施設の記録の電子化
担当範囲
要件整理・画面設計・開発・定着支援
想定対象
定員60名・3フロアの特養(管理栄養士1名・栄養士1名)
想定期間
設計〜運用開始 約 3 ヶ月

OVERVIEW

プロジェクト概要

特別養護老人ホームは、入所者ごとの栄養管理を計画的に行うことが運営基準で求められています(指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準 第17条の2)。その進め方を示した厚生労働省老健局の通知(令和6年3月15日付、老高発0315第2号ほか。リハビリテーション・個別機能訓練・栄養などの一体的取組についての通知)は、低栄養状態のリスクに応じてモニタリングの間隔を決めるとしています。低リスクの人はおおむね3月ごと、高リスクの人はおおむね2週間ごとで、体重は全員を毎月測ります。

同じ通知の様式例では、モニタリングのたびに主食・主菜・副菜の摂取量を割合で書く欄があり、リスク分類の表では食事摂取量75%以下が中リスクの項目に挙がっています。その割合の元になるのは、介護職員が毎食つけている摂取量の記録です。この開発プランで作るのは、その記録が紙の上で月末まで眠らずに、管理栄養士の確認とモニタリングの期日に届く部分です。

CHALLENGE

課題

  • 01 摂取量の記録が、フロアごとの紙のチェック表にある。下膳のたびに介護職員が主食何割・副食何割と水分量を書くが、管理栄養士がまとめて見るのは月末。食べる量が落ちはじめた週に気づくのは、その紙がたまたま目に入ったときだけになる。
  • 02 月末に、3フロア60名ぶんのチェック表をExcelへ打ち直している。1人あたり月に90食前後。平均を出してからモニタリングの様式に書き写すので、同じ数字を3回書いている。
  • 03 受診や外出で食べていない食事が、0割と見分けられない。空欄のままの日と0と書いた日が混ざり、平均を出すときに管理栄養士が1枚ずつ確かめ直している。
  • 04 モニタリングの期日が、リスク区分ごとに違うのに管理栄養士の手帳で管理されている。高リスクの人は2週間ごと、低リスクの人は3月ごと。区分が変わった人の期日を直し忘れると、次のモニタリングが遅れる。

APPROACH

課題への対応

最初に作るのは3つです。下膳のときの入力、摂取量の低下の一覧、モニタリングの期日と様式に写す値です。入力は、介護職員がいま紙に書いている項目を増やさずに画面へ移します。変えるのは2点だけで、副食を様式に合わせて主菜と副菜に分けることと、受診や外出で食べていない食事を「欠食」として0割と分けることです。副食を分けるかどうかは、最初の月にフロアで試してから決めます。

管理栄養士が毎朝開く一覧には、直近7日の主食・主菜・副菜の平均が75%以下の人と、前の7日より15ポイント以上下がった人を出します。75%は様式例のリスク分類に合わせた値で、15ポイントは施設が決める設定です。一覧はリスクの区分を変えません。体重の減り方やBMI、床ずれ、栄養補給法とあわせて区分を判定するのは管理栄養士で、一覧は月末を待たずに誰を見に行くかを決める材料にとどめます。

栄養マネジメント強化加算を算定している施設では、中リスクと高リスクの入所者について週3回以上(異なる日に)食事の観察を行い、その日付と対応を記録することが通知で示されています。この観察の記録は、最初の3つが回ってから追加できる範囲として分けました。加算を算定していない施設でも、摂取量の記録とモニタリングの期日だけで始められます。

CONSULTATION

摂取量のチェック表と、月末の転記をご相談ください。

「フロアのチェック表を月末に集めてExcelへ打ち直している」「摂取量が落ちた人に気づくのが遅れる」「モニタリングの期日を手帳で管理している」。
こうした状態からご相談いただけます。空欄のチェック表とモニタリングの様式、月末の作業の流れを見せていただければ、いまのソフトやExcelで足りる部分と、画面にしたほうがよい部分を分けて整理します。
入所者の記録や、完成した仕様書をご用意いただく必要はありません。

SCREENS

主要画面

想定する主要画面です。毎日いちばん開くのは1枚目の記録の画面で、各フロアの介護職員が毎食の下膳のときに使います。管理栄養士が毎朝開くのは2枚目です。4枚目の食事の観察は、後から追加できる範囲です。入所者名・日付・割合・体重はすべて想定例です。

01. 食事・水分の記録(フロアのタブレット・下膳のとき)

9月24日、2階の昼食の画面。居室の順に20名が並び、記録済み14名・欠食1名・未入力5名。未入力の行を押すと右に入力欄が出て、主食・主菜・副菜を0〜10割で、水分を50ml刻みで選び、残した理由を1つ付ける。受診で外出した入所者は欠食として、平均に入れない。数字を押すと表示が変わり、記録すると次の未入力の人へ進む(画面サンプルのため保存はされない)。

毎食の記録
設計のポイント
入力は押すだけにする。前回の同じ食事の割合を行に出しておき、変わった人だけ数字を選び直す。
欠食の扱い
受診・外出・体調で食べていない食事は、0割と別の状態で残す。平均を出すときに1枚ずつ確かめ直す作業をなくす。
残した理由
眠気・傾眠、むせ、義歯・口の痛み、本人が断った、その他から1つ選ぶ。文章を書かせず、管理栄養士が後で理由ごとに数えられる形にする。

02. 摂取量の低下の一覧(管理栄養士・毎朝9時)

9月17日〜23日の記録から出した一覧。入所者60名のうち7名が出ていて、今日はじめて出たのが2名。行ごとに主食・主菜・副菜の直近7日の割合、3つの平均、前の7日との差、水分の1日平均、体重の変化、最後に食事の観察をした日、対応の状態が並ぶ。上段には、きのうの180食のうち入力176食・欠食3食・未入力1食。

毎朝の確認
一覧に出す目安
直近7日の3つの平均が75%以下、または前の7日より15ポイント以上下がった人。75%は様式例のリスク分類に合わせ、15ポイントは施設で変えられる設定にする。
しないこと
リスクの区分は変えない。区分の判定は、体重・BMI・血清アルブミン値・床ずれ・栄養補給法とあわせて管理栄養士が行う。
確認したあと
観察を追加する、他の職種へ共有する、モニタリングを前倒しする、理由を残して様子を見る、の4つから選ぶ。様子を見た人は7日後にもう一度出す。

03. 入所者ごとの摂取量と体重の推移

低リスクの高田さん(想定例)の画面。8月27日からの28日間を1日ごとの棒で並べ、75%の線を引く。直近7日の平均は57%で、前の7日の82%から下がった。体重は6月の41.5kgから9月の39.6kgへ3か月で4.6%減り、様式のリスク分類では中リスクに当たる項目が2つある。下には、介護職員が残した理由と、管理栄養士の観察・共有の記録が日付順に並ぶ。

入所者ごと
設計のポイント
摂取量と体重と記録のメモを同じ画面に置く。落ちはじめた日に何があったかを、チェック表と申し送りを突き合わせずに読めるようにする。
計算する値
期間の平均は欠食を除いた食事だけで出す。体重の減少率は1か月と3か月を並べ、様式の区分の境目(3%、5%、7.5%)と照らせるようにする。
区分の見直し
中リスクに当たる項目を画面に示すが、区分を変えるのはモニタリングで管理栄養士が行う。

04. 食事の観察(中リスク・高リスクの入所者・週3回以上)

9月21日〜27日の週の画面。中リスク12名と高リスク4名が並び、観察した日に印が付く。木曜の時点で週3回に達したのは3名で、残り3日のうちにあと2回必要な人が3名。右は昼食の観察の入力欄で、様式にある、食べるときと飲み込むときの状況の項目から当てはまるものを選び、食事の調整と共有した職種、計画の変更の要否を残す。一覧から臨時に観察を追加した低リスクの人は、回数の対象外として並べる。表示のみの画面。

後から追加
数え方
週3回以上を、異なる日で数える。同じ日に朝と昼を見ても1回にする。
記録に残すこと
観察した日付と、食事の調整や食事環境の整備をした場合の対応。1回で全項目を見る必要はないため、項目は選んだものだけを残す。
後から追加する理由
栄養マネジメント強化加算を算定している施設向けの画面で、算定していない施設には要らない。記録と一覧が回ってから、要否を決める。

05. モニタリングの期日と、様式に写す値

今日から14日以内にモニタリングの期日が来る9名の一覧。期日は前回の実施日とリスク区分から計算し、高リスクはおおむね2週間ごと、低リスクはおおむね3月ごと、中リスクは施設が栄養ケア計画に書いた間隔(この想定では1か月)で出す。右には期日が2日後の高田さんについて、直近4週の主食86%・主菜76%・副菜71%と直近7日の値、数えた食数83食(欠食1食は除く)、体重とBMIが並ぶ。

期日と転記
設計のポイント
区分を変えたら期日が計算し直される。手帳の期日を直し忘れて次のモニタリングが遅れる、をなくす。
画面が出す範囲
期間の平均と体重までを出し、全体の摂取量・リスク区分・総合評価・計画変更の有無は管理栄養士が書く。4週と7日で値が大きく違うときは、見た期間を特記事項に残す。
LIFEへの提出
この画面から直接送れるかは確認が必要。連携しなくても始められるよう、最初は様式の値を画面から写して、いまの方法で提出する。

OUTCOME

導入による変化

実測の数字はまだありません。導入後に変えたいのは、紙の記録を月末に集める手間と、摂取量が落ちてから管理栄養士が気づくまでの日数です。次の3つを導入前の1か月と比べて確かめます。

01

月末のチェック表の打ち直しを、やめられる。

Before3フロア60名ぶんのチェック表をExcelへ打ち直し、平均を出してから様式に書き写していた。
After下膳のときの入力がそのまま平均になり、様式に写す値は期間を選ぶと出る。

測るのは、月末の転記と集計にかけていた時間と、転記のときに見つけた空欄・書き間違いの件数。

02

摂取量が落ちた人に、翌朝の一覧で気づける。

Before食べる量が落ちはじめた週に気づくのは、紙のチェック表がたまたま目に入ったときだけだった。
After直近7日の平均が目安に当たった翌朝に、管理栄養士の一覧へ出る。

測るのは、記録の上で目安に当たった日から、管理栄養士が確認して対応を選んだ日までの日数。

03

リスク区分ごとのモニタリングと月1回の体重測定を、期日を過ぎずに回せる。

Before期日は管理栄養士の手帳にあり、区分が変わった人の期日を直し忘れることがあった。
After前回の実施日と区分から期日が出て、14日以内の人と今月の体重がまだの人が同じ画面に並ぶ。

測るのは、期日を過ぎてから行ったモニタリングの件数と、月末の時点で体重が測れていない人数。

PROCESS

3ヶ月の進め方

オンラインでも進められます。札幌市内と近郊なら施設へおじゃまして、朝食から夕食までの下膳の流れと、管理栄養士の月末の作業を見せてください。最初に作る3つの画面までで約3ヶ月です。食事の観察の記録は、この3つが回ってから追加する範囲として別に見積もります。

1
MONTH 01 / 要件整理 + 記録の流れの確認

いまのチェック表と、月末の転記の流れを見せてもらう月。

フロアごとのチェック表と、管理栄養士が月末に使っているExcelとモニタリングの様式を、空欄のものも含めて確認します。下膳から記入までに誰がどこで書いているか、水分を何回記録しているか、欠食をどう書いているかを整理します。副食を主菜と副菜に分けて入れられるかは、1フロアで数日試して決めます。いまお使いの介護記録ソフトに摂取量の入力や書き出しの機能があるかも、この月に確かめます。

  • 介護職員・管理栄養士・介護支援専門員へのヒアリング
  • チェック表とモニタリング様式の欄の洗い出し
  • 介護記録ソフトの入力・書き出し機能の確認
  • 最初に作る3画面と、後から足す範囲の線引き
2
MONTH 02 / 開発 + 1フロアで試用

記録と一覧を作り、1フロアだけで紙と並べて使う月。

下膳のときの入力、摂取量の低下の一覧、入所者ごとの推移を開発します。月の後半に1フロアだけでタブレットを使い、下膳の時間内に入力が終わるかを確かめます。紙のチェック表は並行して残し、食い違いが出たら画面の側を直します。

  • 記録・一覧・推移の開発
  • タブレットの置き場所と、入力する人の決め方
  • 1フロアでの試用と、紙との突き合わせ
3
MONTH 03 / 全フロアへ + 期日と転記

3フロアに広げ、モニタリングの期日と様式に写す値を足す月。

残りの2フロアで使い始め、モニタリングの期日と様式に写す値の画面を加えます。入所者ごとのリスク区分と前回の実施日を登録し、期日が手帳と合っているかを確かめます。全フロアで紙なしで回ると判断してから、チェック表をやめます。

  • 全フロアへの展開
  • リスク区分と前回の実施日の登録
  • 期日と様式に写す値の画面の開発
  • 紙のチェック表をやめる判断

FAQ

よくある質問

  • Q1 介護記録ソフトで、摂取量はすでに入力しています。それでも作る必要がありますか?
    必要ないことが多いです。すでにソフトで毎食の摂取量を入れているなら、まずそのソフトの集計や帳票の機能で、期間の平均と摂取量の落ちた人を出せるかを確かめてください。作るのは、ソフトの側で出せない部分だけです。たとえば、ソフトから書き出したデータを読み込んで、管理栄養士の一覧とモニタリングの期日だけを別に持つ形です。書き出しができるかどうかはソフトによって違うので、最初の相談で画面を見せていただければ一緒に確かめます。
  • Q2 Excelの改善だけで足りるのはどんな場合ですか?
    入所者が20名前後の1フロアで、管理栄養士が週に1回チェック表を集めて入力できる規模なら、Excelで足ります。入所者ごとに1シート、日付を行、主食・主菜・副菜と水分を列にして、欠食を空欄でなく「欠」と書く決まりにするだけで、平均の出し直しはかなり減ります。画面を作るほうをお勧めするのは、フロアが2つ以上あって紙を集めるだけで手間がかかる場合と、摂取量が落ちた人に月末より前に気づきたい場合です。
  • Q3 主食・主菜・副菜の3つに分けて入れるのは、介護職員の負担になりませんか?
    なることがあります。いまのチェック表が主食と副食の2つなら、3つに分けると押す回数が増えます。そのため最初の月に1フロアで数日試して、下膳の時間内に終わるかを見てから決めます。厚生労働省の様式例は、モニタリングのときに主菜と副菜の割合を分けて書く欄になっています。毎食の記録をどう分けるかまでは、通知に書かれていません。2つのまま記録して、管理栄養士がモニタリングのときに主菜と副菜を分けて書く運用も選べます。
  • Q4 一覧に出す目安の75%は、どこから来ていますか?
    厚生労働省老健局の通知(令和6年3月15日付、老高発0315第2号ほか。リハビリテーション・個別機能訓練・栄養などの一体的取組についての通知)の様式例にある、低栄養状態のリスク分類の表です。食事摂取量は76〜100%が低リスク、75%以下が中リスクの項目に挙がっています。ただしこの表は、モニタリングで区分を判定するときの基準です。この開発プランでは、毎朝の一覧に出す目安として同じ値を使っているだけで、区分の判定は管理栄養士が体重やBMIなどとあわせて行います。前の7日から何ポイント下がったら出すかは、施設で決めて変えられる設定にします。
  • Q5 費用はどのくらいかかりますか?
    最初のヒアリングのあと、金額をお出しします。金額が変わるのは、フロアの数とタブレットの台数、記録する項目(主食・主菜・副菜を分けるか、水分を1日に何回記録するか)、いまの介護記録ソフトから書き出したデータを使うかどうか、過去のチェック表をどこまで移すか、食事の観察の記録まで含めるかの5つです。過去の紙の記録は入力し直さず、新しい記録だけを画面で始めるのが現実的です。初回の相談と概算見積もりは無料です。

摂取量のチェック表と、月末の転記をご相談ください。

「フロアのチェック表を月末に集めてExcelへ打ち直している」「摂取量が落ちた人に気づくのが遅れる」「モニタリングの期日を手帳で管理している」。
こうした状態からご相談いただけます。空欄のチェック表とモニタリングの様式、月末の作業の流れを見せていただければ、いまのソフトやExcelで足りる部分と、画面にしたほうがよい部分を分けて整理します。
入所者の記録や、完成した仕様書をご用意いただく必要はありません。

EvoQuest

AI相談窓口

EvoQuestについて、
気になることを聞いてください。

サービスの内容や制作実績、
費用の目安などをご案内します。

AIが回答します。個人情報・機密情報は入力しないでください。入力内容は回答のためにAI提供元へ送信されます。利用について(新しいタブ)

直接お問い合わせ

会話はこのタブに一時保存されます。