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AIの基礎・活用

売上の表を生成AIに渡したら、何が分かる?

売上や来店数の表は、生成AIに月別・曜日別の集計やグラフ作りを頼めます。ファイルを渡さなくても、列の名前を伝えて関数の作り方を聞く使い方もあります。出てきた合計は、元の表で一度確かめてから使います。

この記事でわかること

  • 表のファイルを受け取り、計算のプログラムを動かして集計やグラフを作る機能を持つ生成AIのサービスがあります。対応するファイルの形式や大きさ、使えるプランはサービスごとに違います。
  • 頼みやすいのは、月別・曜日別・商品別の集計、前年との比較、グラフ作り、気になる動きの候補を挙げてもらう作業です。
  • ファイルを渡したくないときは、列の名前と表の形だけを伝えて、Excelの関数やピボットテーブルの作り方を聞く方法があります。計算は手元のExcelで行います。
  • 出てきた合計は、元の表の合計と照らし合わせます。お客さんの名前や連絡先の列は、渡す前に消します。

生成AIが表を扱う、二つのやり方

表を生成AIに扱わせる方法は、大きく二つあります。表のファイルを渡して計算まで頼む方法と、表は手元に置いたまま、計算のやり方だけを聞く方法です。

ファイルを渡して、集計やグラフまで頼む

生成AIのサービスの中には、受け取ったファイルを対象に、計算用のプログラムを書いて動かす機能を持つものがあります。たとえばAnthropicのClaudeは、公式の案内(Create and edit files with Claude、2026年10月15日確認)で、CSVなどのファイルを受け取って分析やグラフ作りができること、数式の入った表計算ファイルを作れること、ファイルの大きさは1つ30MBまでであることを説明しています。

ファイルは渡さず、関数や手順を聞く

「A列が日付、B列が商品名、C列が売上金額の表があります。月ごと・商品ごとの合計を出す方法を教えてください」のように、表の形だけを伝えます。返ってきたSUMIFSなどの関数やピボットテーブルの手順を、手元のExcelで試します。売上の数字はAIに渡りません。

こんなことを頼めます

次は、レジやネットショップから書き出した売上の表を例にした使い方です。どの場面も当社が考えた例で、実際の店の結果ではありません。

月別・曜日別・商品別に集計する

「月ごとの売上合計と、曜日ごとの平均を表にしてください」と頼むと、毎月手で作っていた集計表のたたき台ができます。

前年の同じ月と並べる

2年分の表があれば、月ごとに今年と前年を並べ、増えた月と減った月を一覧にしてもらえます。

グラフにする

月ごとの売上の折れ線や、商品別の棒グラフを作ってもらいます。会議や家族経営の打ち合わせで見せる資料の下書きに使えます。

気になる動きの候補を挙げてもらう

「急に売上が減った週や、売れ方が変わった商品を挙げてください」と頼むと、確かめる候補が絞れます。理由が天気なのか休業なのかは、当日の事情を知る人が判断します。

出てきた数字を確かめる手順

生成AIは、文章の流れとして数字を書くことがあります。もっともらしく見えても、計算が合っているとは限りません。間違いが起きる理由は生成AIの答えが間違っているのはなぜ?で説明しています。資料や判断に使う前に、次の順で確かめます。

全体の合計を、元の表と比べる

AIが出した期間全体の売上合計と件数を、Excelで元の表をSUMした値と比べます。ここが合わなければ、行の取り込み漏れや重複を疑います。

計算に使った式や手順を見せてもらう

「どの列をどう計算したか、式も一緒に示してください」と頼みます。返品をマイナスとして引いたか、税込と税抜のどちらで足したかが分かります。

1つの月だけ、手で計算してみる

集計表の中から1か月を選び、元の表でその月だけ絞り込んで合計します。1か所が合えば、同じやり方の他の月も確かめやすくなります。

休業日や返品の扱いを確かめる

臨時休業の日や、返品・取り消しの行が混ざっていると、平均や比較がずれます。表の直し方は売上データは発注の目安にそのまま使えるかにまとめています。

ファイルを渡す前に消しておく列

集計に要るのは、日付・商品・数量・金額のような列です。お客さんの名前・電話番号・メールアドレス、会員番号のように本人が分かる列は、集計に使わないなら消してから渡します。

入力した内容がAIの学習に使われるかどうか、会社として使ってよいサービスはどれかは、利用規約や設定で確かめます。社内で使い始めるときの決めごとは社員が生成AIを使い始めたら、何を決めておく?にまとめています。

取引先の数字など、外に出したくない表は、上の「ファイルは渡さず、関数や手順を聞く」方法から始めると安心です。

最初の一歩は、先月1か月分の表から

レジやネットショップの管理画面から、先月1か月分の売上をCSVで書き出します。名前や連絡先の列を消し、1行目に「日付」「商品名」「数量」「金額」のような見出しがあるかを確かめます。

頼むときは、何の表か、何を知りたいか、どんな形で返してほしいかを書きます。たとえば「これは小さな飲食店の先月の売上です。曜日ごとの売上平均と、売上の多い商品10品を表にしてください。計算に使った式も示してください」です。頼み方のコツは生成AIにうまく頼むには?で紹介しています。

毎月同じ集計を頼むようになったら、決まった形の集計表やグラフが自動でできる仕組みにする選択肢もあります。先の売上や来店数まで見込みたい場合は、機械学習を使う方法が向いています。違いは機械学習と生成AIは何が違う?で説明しています。

この記事を書いた人

立石伊吹代表取締役 / DX・AIアドバイザー

北海道札幌市を拠点に、業務アプリやAIの開発を行っています。北海道内は直接うかがい、道外はオンラインで対応しています。専門用語を使わず、相手の言葉で話すことを大事にしています。

手元の売上の表を、毎月の判断に使える形にしたい方へ。

生成AIに頼む集計で足りるのか、決まった集計を自動にする仕組みを作るのか、先の数字を見込むAIが向いているのかを整理する段階から相談できます。売上データの提出は要りません。どんな表があって、何を決めるのに使いたいかを伺います。

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