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飲食の需要予測・AI

配食サービスの翌週の食数は木曜に何食で確定するか。曜日で決まる名簿から届出の休みを引き、まだ連絡の無い休みを食材の日持ちで上限・下限に分けて頼む手順

配食の翌週の食数は、曜日で決まった名簿の数から、届出のある休みを引いた数で木曜に確定します。まだ連絡の来ていない休みだけを幅で見込み、翌週へ回せる食材は幅の上限、肉・魚・葉物は下限で頼みます。1日50〜150食の高齢者向け配食事業者向けです。

この記事でわかること

  • 配食の注文は「毎日昼」「月水金の夕」のように曜日で決まっているので、名簿を曜日で数えれば翌週7日ぶんの基礎数が出ます。自治体の見守り配食も、週3回以上、週5回、週7回、週14食と回数の枠を決めています。ここまでは計算で、見込みは要りません。
  • 引くのは届出のある休みです。休みには3種類あります。終わりの日が決まっている休み(ショートステイ・通院)、終わりの見えない休み(入院)、直前に分かる休み(帰省・家族の来訪・体調)。幅で見込む対象は3つ目だけです。
  • 入院の再開は予測しません。退院の日は病院と家族が決めるもので、過去の並びからは見込めないからです。休止中の人は台帳に「次にいつ誰へ確認するか」の期日をつけて管理し、確認できた再開日から確定の食数に戻します。
  • 幅の上限と下限は食材の日持ちで使い分けます。米・冷凍食品・乾物のように翌週へ回せるものは上限で、肉・魚・葉物のように回せないものは下限で頼み、不足は週の途中の納品と買い足しで埋めます。
  • 食数より先に名簿を正します。見守り配食は対面で手渡し、応答が無ければ緊急連絡先や関係機関へ連絡する決まりです。休止の反映漏れは留守の家を訪ねる空回りになり、再開の反映漏れは欠配になります。変更の電話を1回の入力で食数表・配達リスト・請求へ反映する順番が先です。

翌週の食数は、名簿の曜日の数から届出の休みを引いて木曜に確定する。見込むのは、まだ連絡の無い休みだけ

配食の食数には、飲食店の来客数と違う構造があります。注文が曜日で固定されていることです。「毎日昼」「月水金の夕」「火木の昼」のように、利用者ごとに曜日が決まっています。自治体の見守り配食も回数の枠を要綱で決めていて、橋本市は週3回以上、三郷市と静岡市は1日1食で週5回まで、奈良市と釧路市は月曜から日曜の週7回まで、葛飾区は昼・夕あわせて週14食までです。だから名簿を曜日で数えれば、翌週7日ぶんの昼と夕の基礎数はそのまま出ます。

次に引くのは、届出のある休みです。「来週の火曜と水曜はショートステイ」「金曜は通院で昼はいらない」と連絡の入った分は、木曜の時点で確定しています。名簿の基礎数から届出の休みを引いた数が、翌週の各日の確定の食数です。ここまでは引き算で、誰が数えても同じ数になります。

見込みが要るのは、この確定数のうち、まだ連絡の来ていない休みだけです。盆の帰省、息子の家に行く日、朝の体調。こうした休みは木曜にはまだ届いていません。過去の週ごとに「締めたあとに入った休みの数」を残しておけば、その並びから翌週の分を幅で見込めます。見込む対象を「利用者全員」から「締めのあとに来る数人」に絞るのが、この記事の手順です。

休みは3種類ある。終わりの日が決まっている休み、終わりの見えない休み、直前に分かる休み

休みを1つの欄にまとめて書くと、確定の数と見込みの数が混ざります。終わりの日が分かっているか、終わりが見えるか、いつ連絡が来るかで、欄を3つに分けてください。

1つ目は、終わりの日が決まっている休みです。ショートステイと通院がこれに当たります。短期入所生活介護(ショートステイ)は特別養護老人ホームなどが短期間の入所を受け入れるサービスで、連続して利用できる日数は30日までです(介護サービス情報公表システム)。家族の負担軽減や冠婚葬祭のために使われるので、入る日と帰る日はケアマネジャーや家族から日付で届きます。

2つ目は、終わりの見えない休みです。入院がこれです。岡崎市の見守り配食は入院したら市の担当課へ連絡することになっていて、事業者にも同じ連絡が入ります。ところが退院の日は病院と家族が決めることで、過去の並びからは見込めません。この休みは食数表から外し、休止中の人だけを並べた台帳で「次にいつ、誰へ様子を確認するか」の期日を管理し、確認できた再開日から確定の食数に戻します。

3つ目は、直前に分かる休みです。帰省、家族の来訪、体調。この休みだけが幅で見込む対象です。週ごとに「木曜の締めのあとに入った休みの数」を昼・夕で分けて残すと、4週で幅の最少と最多が出ます。盆と正月を含む週は別に数え、去年の同じ週の数を幅の下側に使います。

日付で引く休み

ショートステイ・通院・デイサービスの日。入る日と帰る日が届で分かるので、食数表のその日から引きます。

台帳で管理する休み

入院。再開は予測せず、確認の期日と確認先(本人・家族・ケアマネジャー)を台帳に持ちます。長い休止は月ごとの確認の電話が営業を兼ねます。

幅で見込む休み

帰省・家族の来訪・体調。過去の週の「締めのあとに入った休みの数」の並びから、最少と最多を幅にします。

締切は2つに分ける。週の締めは木曜15時、日の締めは前日17時

週の締めは、食材の発注とパートのシフトが締まる曜日に合わせます。米・冷凍食品・乾物を週1回まとめて頼む事業者なら、その発注日の前が週の締めです。当社の開発プランの想定例では木曜15時に置き、翌週7日ぶんの昼・夕の食数を日別に確定して、その数をそのまま発注書とシフト表にしています。曜日は事業者ごとに違ってよく、決め方の起点が「発注とシフトの締切」であることが大事です。

日の締めは、あすの分の休みと再開の連絡を何時まで受けるかです。自治体側の締切は参考になります。岡崎市は配食を始める日の2日前の17時までに事業者へ電話することになっていて、広島市は申請から開始まで15日程度かかると案内しています。事業者の変更は、岡崎市が前月15日まで、葛飾区が毎月20日まで、奈良市が前月25日までです。自治体が月や日の単位で締めているので、事業者側で「あすの分は前日17時まで、それを過ぎた連絡は翌々日から」と決めて申込書に書いても、利用者と家族に受け入れられる範囲です。

締切を2つに分けると、木曜に確定した数と当日に動く数を別に扱えます。週の締めで発注とシフトを決め、日の締めで厨房の作る数を直す。日の締めを過ぎて入った休みは、その週の「締めのあとに入った休み」として記録に残し、翌月の幅の材料にします。

幅の上限と下限は、食材の日持ちで使い分ける。米は上限、肉・魚・葉物は下限

幅が出ても、頼む数は1つに決めなければなりません。決め方は食材ごとに変えます。米・冷凍食品・調味料・乾物のように翌週へ回せるものは幅の上限で頼みます。余っても翌週に使うだけで、捨てる量にはなりません。肉・魚・葉物のように回せないものは幅の下限で頼み、足りない分は週の途中の納品と買い足しで埋めます。

この使い分けが要るのは、余りと不足の損が同じでないからです。生鮮の余りは廃棄で、金額は1食あたりの材料費に食数を掛けた分です。不足は買い足しで、金額は少額でも、仕込みの途中で誰かがスーパーへ走る時間がかかります。1食の価格は、自治体の見守り配食の利用者負担で見ると岡崎市が350円、釧路市が500円(市民税非課税世帯は375円)、広島市が514円程度、奈良市が普通食で530円以下で、J-Net21の宅配食の開業ガイドも1食あたり概ね500円前後から600円台としています。この価格帯で生鮮の余りを毎週出すと、利益がそのぶん削れます。

効果は的中率ではなく、この2つの金額と回数で測ります。使い切れずに捨てた生鮮の金額と、週の途中で買い足しに走った回数を週ごとに並べ、幅の広さを毎月直します。配食の余りは弁当になる前の食材なので、自店で数えないとどこにも残りません。

上限で頼むもの

米・冷凍食品・調味料・乾物。翌週へ回せるので、余っても捨てる量にならない。

下限で頼むもの

肉・魚・葉物・豆腐。回せないので下限で頼み、週の途中の納品と買い足しで足す。

週ごとに残す数字

捨てた生鮮の金額、買い足しの回数、締めのあとに入った休みの数。翌月に幅を直す材料です。

DEMO

名簿の人数と休みの幅を動かすと、曜日ごとの確定数と、上限・下限で頼んだときの余りと買い足しがどう変わるか

曜日ごとの利用者数、届出のある休み、直近4週の「締めのあとに入った休み」の最少と最多、盆・正月を含む週かどうか、生鮮の1食あたりの材料費を動かすと、翌週7日ぶんの確定の食数と幅、米を上限で頼む数、生鮮を下限で頼む数、生鮮を上限で頼んだ場合の余りの金額と、下限で頼んだ場合の買い足しの食数が変わります。

配食の週間食数表の試算|曜日ごとの確定数・幅・食材ごとの頼む数

1日90食規模の架空の配食事業者で、昼の翌週7日ぶんを試算する画面です。毎日・月水金・火木の利用者数と届出の休み、締めのあとに入る休みの幅を入力し、米を上限、生鮮を下限で頼んだときの数と、逆にした場合の余りと買い足しを比べられます。

触って動かせます
計算の中身
基礎数=その曜日に注文のある利用者の数。確定数=基礎数−届出のある休み。幅=確定数から「締めのあとに入る休み」の最多を引いた数から、最少を引いた数まで。米は幅の上限、生鮮は幅の下限で頼みます。盆・正月の週は最多を2倍にしています。
使っている前提
昼だけを扱い、夕は同じ計算の繰り返しです。届出の休みは曜日で同じ数、締めのあとに入る休みも曜日で同じ幅にしています。実際は曜日ごとに違います。材料費は架空の入力例です。
確かめてほしいところ
生鮮を上限で頼むと、週の余りの金額が毎週出ることを見てください。下限で頼んだときの買い足しは食数で表していて、金額は小さくても人が走る回数になります。

※ 利用者数・休みの数・材料費はすべて架空の入力例で、どの事業者の実績でもありません。休みの幅は最少と最多の2点だけで、その間の分布は見ていません。

食数より先に名簿を正す。休止の反映漏れは、欠配と安否確認の空回りになる

配食は弁当を玄関に置いてくる仕事ではありません。橋本市の高齢者配食サービス見守り事業実施要綱は、配食を直接手渡し、体調・衛生・住環境などを観察して対面で安否を確認し、異常があれば直ちに関係機関へ通報することを事業の内容にしています。葛飾区は置き配ができないと明記し、岡崎市は安否確認ができなければ事業者から緊急連絡先へ連絡する決まりです。釧路市も、健康状態などに異変があれば関係機関への連絡を速やかに行うとしています。

この決まりがあるので、名簿の反映漏れは食数のずれより重い損になります。休止の反映が漏れると、ドライバーは休止中の家を訪ね、応答が無いので本人へ電話し、家族と地域包括支援センターへ連絡する手順を、いない人のために実行することになります。コースの後ろの利用者は待たされます。再開の反映が漏れると欠配で、利用者はその日の食事を失います。幅の精度を上げる前に、名簿が今日の状態になっている仕組みが要ります。

変更の連絡は、一日中べつべつの窓口から入ります。本人、長男、ケアマネジャー、病院の相談員。申込の窓口が地域包括支援センターの自治体も多く(奈良市・三郷市・静岡市)、地域包括支援センターは介護保険法第115条の46で、介護サービス事業者や民生委員など関係者との連携に努める施設と定められています。事業者側でやることは1つで、電話を受けた人がその場で1回入力すると、食数表・配達リスト・請求の3ヶ所へ同時に反映される形にすることです。転記をやめることが、幅を出すより先です。

利用者は増える方向です。内閣府の高齢社会白書(令和7年版)によれば、65歳以上で一人暮らしの人の割合は令和2年に男性15.0%、女性22.1%です。利用者が増えるほど、紙の食数表と付箋では反映漏れが起きやすくなります。

費用と期間。紙の食数表とExcelで始め、幅を出す段階と画面にする段階を分ける

最初の段階に費用はかかりません。名簿を「利用者×曜日」の表にし、休みの欄を3種類(日付で引く・台帳で管理する・幅で見込む)に分けます。週の締めの曜日と時刻、日の締めの時刻を決め、締めのあとに入った休みの数を週ごとに1行残します。これだけで、翌週の確定の食数と、幅の材料がそろい始めます。

次の段階は、幅を出すところです。日別の食数を「日付と数量の2列」にすると、そのまま需要予測の材料になります。当社が開発中の手軽に使える需要予測AIは、日付と数量の2列のCSVから28日先までの日ごとの見込みを幅つきで出す作りで、昼と夕を別の列にした食数の記録がそのまま入ります。リリース前の今は、手元のCSVが使える形かどうかの確認を無料で受けています。記録が何週あれば幅が出せるかは、データ期間の記事の考え方と同じです。

画面にする段階は、変更受付・休止再開台帳・配達リスト・週間食数表・月次レポートを1つにまとめる開発です。当社の高齢者配食サービスの食数予測の開発プランでは、1日50〜150食の事業者を対象に、名簿の整理から納品まで約3ヶ月を目安にしています。変更受付と配達リストを先に動かして転記をやめ、そのあとに過去の食数で幅を検証する順番です。金額は、利用者数、連絡が入る窓口の数、請求とつなぐかどうか、自治体への実施報告の様式に合わせるかどうかで決まります。

紙とExcelで始める

費用はかかりません。名簿の曜日表、休みの3つの欄、締めのあとに入った休みの週ごとの記録から始めます。

幅を出す

日別の食数を日付と数量の2列にして、需要予測AIに入れます。リリース前のデータ確認は無料です。

画面にする

変更受付から月次レポートまでを1つの画面に。1日50〜150食の事業者で設計から納品まで約3ヶ月が目安です。

まとめ

翌週の食数は、名簿の曜日の数から届出の休みを引いた数で木曜に確定します。休みは、日付で引く休み、台帳で管理する休み、幅で見込む休みの3種類に分け、入院の再開は予測しません。

頼む数は食材の日持ちで分けます。翌週へ回せる米・冷凍食品は幅の上限、肉・魚・葉物は下限で頼み、捨てた生鮮の金額と買い足しの回数を週ごとに残して幅を直します。

次にやることは1つです。来週の木曜から、締めのあとに入った休みの数を昼・夕で分けて1行ずつ残してください。4週たまれば、この記事の幅を自分の事業所の数字で出せます。

よくある質問

入院した利用者の再開は、いつごろと見込んで食数に入れておくべきですか?

入れません。退院の日は病院と家族が決めるので、過去の並びからは見込めないからです。休止中の人は食数表から外し、台帳に「次にいつ、誰へ確認するか」の期日を持ちます。確認の電話で再開日が分かったら、その日から確定の食数に戻します。再開の見込みを食数に入れておくと、来ない人の分を毎日作ることになります。

ショートステイの休みは、何日ぶん引けばいいですか?

届で分かった日付のとおりに引きます。短期入所生活介護は連続して利用できる日数が30日までと決まっていて、入る日と帰る日はケアマネジャーや家族から日付で届きます。帰る日の昼を食べるかどうかは、施設を出る時刻で変わるので、届を受けたときに確認しておくと当日の差し替えが減ります。

前日の何時まで休みの連絡を受けるのが普通ですか?

事業者が決める時刻で、法令の決まりはありません。自治体の見守り配食は、岡崎市が配食を始める日の2日前の17時までに事業者へ電話、事業者の変更は前月15日から25日までのように、日や月の単位で締めています。事業者側で「あすの分は前日17時まで、それを過ぎた連絡は翌々日から」と決めて申込書に書き、締切を過ぎて入った休みは記録に残して幅の材料にします。

1日90食ほどの規模でも、需要予測を使う意味はありますか?

あります。ただし見込む対象は利用者全員ではなく、締めのあとに入る数人の休みだけです。曜日で決まった名簿と届出で大半は確定するので、幅は数食の広さで済みます。意味が出るのは、盆・正月・連休のように休みが増える週で、去年の同じ週の数を幅の下側に使うことで、生鮮の余りを減らせます。まずは紙の食数表で締めのあとに入った休みの数を4週残し、幅が出せるかを確かめてください。

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この記事を書いた人

水上貴洋取締役 / 飲食DXコンサルタント

北海道札幌市を拠点に、業務アプリやAIの開発を行っています。北海道内は直接うかがい、道外はオンラインで対応しています。専門用語を使わず、相手の言葉で話すことを大事にしています。

名簿と、休止の付箋と、先週の発注書を見せてもらうところから。

木曜に決めた食数と実際に作った数が毎週ずれる。休止中の人が誰で、次にいつ確認するかが担当者の記憶にしかない。盆の週に肉と葉物が余った。そのどれかに当てはまるなら、いまある名簿と食数表が、曜日ごとの確定数と幅の材料になるかを確かめるところから始められます。北海道内は訪問、道外はオンラインで対応します。

名簿と食数表から幅が出るか確認する (新しいタブで開きます)

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