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店の前の順番待ち、どう受け付ける?

順番待ちの受け付け方は、紙の記名、番号札、スマホに呼び出しを送る形、来店時刻を決めてもらう形の4つに分けられます。選ぶ決め手は、待つ人が店の前にいられるか、混む時間に何組並ぶか、連絡先をもらうかの3つです。

この記事でわかること

  • 順番待ちの受け付け方は、紙に名前を書いてもらう、番号札を渡す、順番が来たらスマホに知らせる、来店時刻を決めてもらう、の4つに大きく分けられます。
  • 待つ人が店の前や店内にいられるなら紙や番号札で足ります。寒い時期や入口が狭い店で、離れた場所で待ってもらいたいなら、スマホに知らせる形が候補になります。
  • 電話番号などを書いてもらうときは、何に使うかを先に伝えます。用紙に書いてもらう形で受け取るなら、個人情報保護法第21条第2項があらかじめ利用目的を明示することを求めています。
  • 記名の用紙に「受付時刻」と「ご案内時刻」の欄を足すと、その日の待ち時間が記録に残り、次に並ぶ人へ目安を伝えやすくなります。

順番待ちの受け付け方は大きく4つ

ここでは、待っている人が自分の順番をどうやって知るかで4つに分けます。どれか1つに決める必要はなく、平日は紙、週末の昼だけ番号札、のように組み合わせてもかまいません。

紙の記名(入口の用紙に名前と人数を書いてもらう)

用紙とペンがあれば今日から始められます。店員が名前を呼んで案内するので、待つ人は呼ばれる声が聞こえる場所にいる必要があります。用紙に書かれた名前は、後から来た人にも見えます。

番号札(受け付けた順に番号を渡す)

名前を呼ばずに番号で案内できます。札を回収して使い回すか、その場で番号を書いた紙を渡すかを決めます。呼ばれる場所にいる必要があるのは記名と同じです。

スマホに知らせる(順番が近づいたら連絡する)

電話番号やメッセージの宛先を受け取り、順番が来たら知らせます。待つ人が近くのお店や車の中で待てるようになります。電話をかける形なら手間は店員にかかり、自動で知らせる形なら受付の画面や仕組みが必要です。

来店時刻を決めてもらう(時間指定の受付・予約)

並ぶ前に来る時刻を決めてもらい、店の前の列そのものを減らします。そのかわり、時刻どおりに来なかったときの扱いを決めておく必要があります。無断キャンセルへの備えは予約の無断キャンセルの記事で説明しています。

選ぶときに確かめる3つのこと

店の規模より、次の3つで合う方法が変わります。いまの混み方を思い出しながら、当てはまるものを確かめてください。

待つ人が、店の前や店内にいられるか

入口の前に待つ場所があり、天気の悪い日も困らないなら、紙や番号札で十分です。北海道の冬のように外で待ってもらうのがつらい時期や、入口が狭くて歩道に列が伸びる店では、離れて待てる形のほうが、お客さんにも近所にも負担が少なくなります。

混む時間に何組並ぶか

待ちが2〜3組なら、声かけと記名で回ります。10組を超える日があるなら、誰が何番目か、何人連れかを店員が追うだけでも手間になり、番号札や画面で一覧にする形が楽になります。

連絡先をもらうか

スマホに知らせる形は連絡先がないと成り立ちません。名前と人数だけで済む紙や番号札と比べて、受け取った電話番号の扱いを決めておく必要があります。次の章で説明します。

電話番号を書いてもらうなら、何に使うかを先に伝える

個人情報保護法は、個人情報を取得したときに、あらかじめ利用目的を公表している場合を除いて、速やかに本人に通知するか公表することを求めています(第21条第1項)。用紙など書面に書いてもらって本人から直接受け取る場合は、あらかじめ本人に利用目的を明示することが求められます(同条第2項)。この「書面」には、画面への入力のような電磁的記録も含まれます。

同じ条文には、取得の状況からみて利用目的が明らかな場合は適用しないという定めもあります(同条第4項第4号)。ただ、順番が来た連絡にだけ使うのか、後で新メニューの案内も送るのかは、書く人からは見分けがつきません。当社としては、用紙の上や受付の画面に「順番のご連絡にだけ使います」と一言書いておくことをおすすめします。後から案内を送るなど別の使い道があるなら、その使い道も書いてから受け取ります。

連絡先を集めて常連さんへの案内に使うときの決まりは、常連さんに喜んでもらう仕組みの記事で整理しています。

法律とは別に、記名の用紙はほかのお客さんの目に入ります。当社の提案ですが、名前はカタカナや名字だけでよいと書いておく、電話番号は用紙ではなく店員が別の紙に控える、営業が終わったら用紙を処分する、と決めておくと、書く側も安心して書けます。

受付時刻を書き足すと、待ち時間の目安を伝えられる

並ぶ人がいちばん知りたいのは「あとどれくらいか」です。当社の提案として、記名の用紙や番号の控えに「受付時刻」と「ご案内時刻」の2つの欄を足す方法があります。案内した時刻から受付時刻を引くと、その組が何分待ったかが分かります。

同じ曜日・時間帯の記録が数週間ぶんたまると、「土曜の12時台に5組待ちなら、だいたい何分」という目安を、店の実際の記録から伝えられるようになります。目安はあくまで過去の平均なので、伝えるときは「前後することがあります」と添えます。

待ち時間が長い時間帯がはっきりすると、その時間帯にホールやキッチンの人数が足りているかを見直す材料にもなります。時間帯ごとの配置の考え方はピークタイムの記事で説明しています。

紙で1か月試してから、仕組みにするかを決める

最初から受付の機械やサービスを入れなくても、受付時刻つきの記名用紙で1か月ほど続けると、何組並ぶ日がどれくらいあるか、外で待つ人がどれくらいいるかが分かります。番号札やスマホへの連絡が必要かどうかは、その記録を見てから決めても遅くありません。

スマホに知らせる形にする場合、お客さんにアプリを入れてもらう方式だと、初めての人には手間がかかります。入口のQRコードを読むとブラウザで受付画面が開く形なら、インストールなしで使ってもらえます。ブラウザで開くアプリの考え方はPWAの記事で、イベントの整理券のような使い方はイベント当日だけ使うアプリの記事で紹介しています。既製のサービスを使う場合は、連絡の送り方や料金、受け取った連絡先の保管のしかたを、それぞれの利用規約で確かめてください。

この記事を書いた人

立石伊吹代表取締役 / DX・AIアドバイザー

北海道札幌市を拠点に、業務アプリやAIの開発を行っています。北海道内は直接うかがい、道外はオンラインで対応しています。専門用語を使わず、相手の言葉で話すことを大事にしています。

順番待ちの受付を、店に合う形で用意できます。

週末だけ列が伸びる、冬は外で待たせるのが気になる、待ち時間を聞かれても答えにくい。そんな段階でも相談できます。混む曜日や時間帯、待つ場所の事情を聞いたうえで、どの受け付け方から試すかを一緒に決めます。

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